2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

世界遺産・地域の文化財等

1 目標
◯ 伝統行事に参加する事で地域社会の一員としての自覚を持ち、郷土を作り上げてきた先人や地域の方々への感謝の心や態度を育てるとともに、持続可能な地域社会を構築する力を育む。

2 ESDの要素と重視する能力・態度
① ESDの要素
 <多様性>
 それぞれの地域には様々な伝統行事があり、それぞれに特色がある事がわかる。
 <公平性>
  持続可能な社会は、公平・公正・平等である事を基盤としている事を知る。
 <連携性>
  多くの地域の方々が関わる事で、感謝の心や態度を育てる。

② ESDの視点に立って重視する能力・態度
【多面的、総合的に考える力】
 人・もの・こと・社会・自然などの「つながり・かかわり・ひろがり(システム)」を理解し、それらを多面的、総合的に考える力
【他者と協力する態度】
 他者の立場に立ち、他者の考えや行動に共感するとともに、他者と協力・協同してものごとを進めようとする態度
【つながりを尊重する態度】
 人・もの・こと・社会・自然などと自分との「つながり・かかわり」に関心を持ち、それらを尊重し大切にしようとする態度

3 概要
 事例:全学年 「戸畑祇園小中山笠」への参加を通して
 「戸畑祇園大山笠」は、210年以上の歴史を持つ国指定重要民族無形文化財である。2016年の11月にエチオピアの首都アディスアベバで開催されたユネスコ政府間委員会において、ユネスコ無形文化遺産に登録された。
 生徒たちは、毎年この行事に参加している。6月には山笠関係者から山笠の歴史等について語ってもらい、同時期に「道徳」で地域の伝統について学習を行う。先人たちの努力に思いを寄せ、そのことに対する感謝の気持ちを持たせた。7月下旬には「戸畑祇園大山笠」に参加し、地域に対する深い愛情を持たせ、地域社会の活性化に生徒が参画している。
 この行事には、中原中学校の男子生徒がほぼ全員参加しており、大人の力を借りずに中学生だけで山笠を担いでいる。そのほかにも女子生徒が保護者と一緒に昼食や夕食の準備を行っている。また、山笠を安全に運行するため山笠の世話人や教職員、PTAが交通整理や警備、飲料水の補給など様々な支援を行い、地域全体で運営している。

4 成果と課題
① 成果【感想より】
・今年は総監督という立場を経験しました。総監督になると、裏方の仕事も多く、山笠関係者の方、地域の方、PTAの方のありがたみに気づき、感謝の心を感じずにはいられませんでした。そして、副監督や棒頭など、全員の仲間たちと一丸となったことで、最高の思い出ができました。

・副総監としてみんなをまとめることだけではなく総監のサポートをすることはとても大変でした。大変だけどみんなで担ぐ楽しさや仲間との協力ができたことが一番の達成感でした。みんなが笑顔で最後まで楽しくできていた山笠を来年もぜひ受け継いでいってほしいと思います。

・私は、友達と山笠の炊き出しの手伝いに行きました。炊き出しでは、カレーを作りました。私は、具材を切ったり、ルーを入れて溶かすなどの作業をしました。そして、保護者の方がついだカレーをみんなに配ったりもしました。保護者の方はとてもやさしく、私の作ったカレーをみんなが美味しく食べてくれたのでとてもうれしかったです。

・初めて携わった小中山笠では、必死の形相で山笠を担ぐ子供たちを、すぐ間近で目の当たりにした時、みんな凄く輝いていて、とても愛おしく思えました。そしてそこには、学年の上下関係はなく、自分の持ち場を死守する、まさにワンチームで山笠を運行するという気迫に満ち溢れたものでした。
 ぜひ来年の夏も小中山笠を応援していこうと思いました。

② 課題
・少子化で生徒数が減少する中、今後も参加生徒数を確保することが必要である。

来年度の活動計画

 「戸畑祇園大山笠」は、210年以上の歴史を持つ国指定重要民族無形文化財である。2016年の11月にエチオピアの首都アディスアベバで開催されたユネスコ政府間委員会において、ユネスコ無形文化遺産に登録された。
 生徒たちは、毎年この行事に参加している。6月には山笠関係者から山笠の歴史等について語ってもらい、同時期に「道徳」で地域の伝統について学習を行う。先人たちの努力に思いを寄せ、そのことに対する感謝の気持ちを持たせる。7月下旬には「戸畑祇園大山笠」に参加し、地域に対する深い愛情を持たせ、地域社会の活性化に生徒が参画する。
 この行事には、中原中学校の男子生徒がほぼ全員参加する予定で、大人の力を借りずに中学生だけで山笠を担ぐ。そのほかにも女子生徒が保護者と一緒に昼食や夕食の準備を行う。また、山笠を安全に運行するため山笠の世話人や教職員、PTAが交通整理や警備、飲料水の補給など様々な支援を行い、地域全体で運営していく。