2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

本校は、建学の精神である「一に人物,二に伎倆」を体得するために,ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野(①地球市民および平和と非暴力の文化,②持続可能な開発および持続可能なライフスタイル,③異文化学習および文化の多様性と文化遺産の尊重)を学校経営計画に掲げて、教育活動を実践しています。

本年度は,地球市民活動として,①-1.戦争や紛争から自国を逃れた避難民を助ける活動,①-2.戦争や紛争を起因としているカンボジアの貧困地域の子どもたちを支援する活動,①-3.難民へ服と届ける活動,②-1.ヨルダンのシリア難民女性とフェアトレード活動,②-2.五井平和財団のユース作文コンテスト,JICA国際協力エッセイコンテスト,②-3.校内の生物調査と高大連携事業,③-1.タイ・台湾の高校生とのオンライン交流会を実施した。特に現地の支援にあたっては「現地の状況を知ること」を最重点として,現地のNPOや記者,大学教授の皆様とのオンライン学習会を実施した。

①-1戦争や紛争から自国を逃れた避難民支援活動

2022年2月に勃発したロシアによるウクライナ侵攻によって自国を逃れたウクライナ避難民を支援するために,街頭募金活動を3月から6月までの3ヶ月間実施し,約86万円を集めて国連UNHCR協会を通じて寄付した。ロシアとウクライナの歴史的背景を学ぶために,大学教授とキーウ在住のメディア記者とオンライン対談を実施した。

①-2戦争や紛争を起因としているカンボジア貧困地域の子どもたちを支援する活動

カンボジアの貧困地域の子どもたちを支援している現地NPOと協力して,カンボジアの小学校の教育環境と衛生状況改善のための活動を行った。私たちの活動に協賛いただいている企業と協力して書画カメラとプロジェクター,手洗い場を寄贈した。

①-3難民へ服を届ける活動

難民に服を届ける活動を行っている企業に協力して子ども服を集める活動を実施した。校内委員会の一つである「ユネスコ委員会」では、服を集めるためのポスターを作成した。また,校内放送で全校に呼びかけ,文化祭を活用することで段ボール20箱の子ども服を集めた。

②-1ヨルダンのシリア難民女性とのフェアトレード活動

ヨルダンの難民キャンプで難民女性を支援しているJICA職員と協働してフェアトレード活動を実施した。難民女性の持続可能な経済的自立を目指し,難民女性が制作したバッグなどを正当な価格で販売できるよう,校内の教員・保護者,愛知県が開催したSDGs EXPO Aichiでチャリティ販売を行った。

②-2五井平和財団「国際ユース作文」コンテスト・JICA国際協力エッセイコンテスト

五井平和財団が開催している「国際ユース作文コンテスト」にユネスコ委員会として参加した。今年度のテーマは「わたしの価値観」であり、高校1年生から3年生の多くの生徒が応募した。

②-3校内の生物調査を通じて生物多様性を学ぶ

本校の理科の授業では,名古屋市が実施している「なごや生きもの一斉調査」に参加している。今年度は「カタツムリ」の調査を実施した。絶滅の恐れのある在来のカタツムリや外来種を見つけ,都会の生物の移り変わりと生物多様性の重要性を学ぶことができた。名古屋市立大学理学部生物多様性研究センターの高大連携事業において,PCR法を用いたDNAバーコーディングを学んだ。

③-1海外高校生とのオンライン文化交流会

コロナ禍で海外への渡航が制限されていますが、ビデオ会議システムを活用して海外の高校生とオンライン交流会を開催しました。台湾の高校生とは2021年から実施しています。お互いの文化を学び合うことを通じて,かけがえのない地球に生きる「地球市民」であることをお互いに認識し,戦争や紛争のない平和な国際社会を目指したいと思っています。

 

来年度の活動計画

次年度の活動計画

来年度も引き続き以下の活動を実施する予定です。

① 戦争や紛争で自国を逃れて苦しんでいる人々の支援

② 戦争や紛争を起因とした貧困に苦しんでいる人々に支援

③ 地球環境と地球上に生きる生物の多様性(動植物調査活動)

④ 海外の高校生との国際交流

⑤ 現地の状況を専門家や現地在住者から学ぶ