2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育

当校は,「独立自尊」を教育目標とし,VUCA時代においても自ら動き出し問題を解決していく子供を育てている。活動例として,①持続可能な生産と消費・食育,②地域の文化財・平和の概要を紹介する。
① 食育・持続可能な生産と消費(3年生,5年生)
3年生は,ブータンとの交流の中で,伝統的な掛け合い歌ツァンモを紹介された。作業歌に関心をもった子供たちは,長岡市にも酒造り唄などがあることを知り,酒造会社の職人を招いた。歌いながら作業をすることで,混ぜるリズムが合ったり,歌で数を数えながら作業をしたりするなど,酒づくりうたのよさを実感した。
5年生は,長岡市の魅力の一つとして,摂田屋地区の発酵・醸造文化を教材として扱った。味噌や醤油,日本酒を製造する蔵元が狭いエリアに集積し,400年以上前から発酵・醸造が盛んに行われてきた地域である。魅力として捉えた子供たちが,より深く知りたいと考え,摂田屋地区のフィールドワークや人との関わりを設定した。
子供たちが特に興味を示した味噌について「実際に自分で味噌を作ってみたい」という子供の願いから,摂田屋の蔵元の協力を得て,学校で味噌づくり体験を行った。来秋完成予定の味噌は,附属幼稚園・小学校・中学校の附属長岡校園の学校給食に提供したり,家庭に持ち帰り自分でみそ汁を作ったりする予定である。
発酵食品として健康面での味噌の素晴らしさに気付き,長岡の魅力として発信・継承していこうと努力する人々の思いに触れた子供たちは,日本の伝統的な和食文化の素晴らしさに感動し,今まで以上に和食に関心をもち,積極的に食していこうと意欲を高めた。来年度以降も,「そうせい」や家庭科の学習で和食についての学習をよりダイナミックに展開していきたいと考えている。
② 地域の文化財・平和(5年生,6年生)
日本三大花火に数えられる長岡まつり大花火大会が3年ぶりに開催された。大花火大会には,鎮魂,慰霊,復興祈願といった意味もあることを知った子供たちは,花火を打ち上げる人々や花火に込められた願いに興味をもちはじめた。長岡市花火財団や長岡市青年会議所等を講師に迎え,長岡まつり大花火大会に込められている太平洋戦争の惨禍や中越地震といった災害で亡くなった人々への鎮魂,慰霊と復興祈願の願いが込められていることに気付いた。FMながおかと連携し,花火大会の感染症予防についてアナウンスしたり,大花火大会に込められた意味を宣伝したりした。

来年度の活動計画

次年度も「独立自尊』の理念に基づき,自ら動き出す子供を育成する。
今年度の年間活動計画を基に,カリキュラム編成会議を全職員で実施し,社会創生・地域創生へと繋がる単元開発に取り組む。また,友好学校である中国の小学校,ホノルルの交流校とも共同学習を進める。それぞれの活動は教師主導ではなく,子供主体の問題解決的な活動になるように努め,教科横断的に教育活動が展開できるように教科との関連性についても充実を図っていく。
児童会活動では,地域エコシステム・ユニット「新潟ねっとわーく」に参加し,片貝まつり花火大会を学ぶ児童と交流しながら,一層,長岡まつり大花火大会の学習、地域貢献活動を充実させる。
発信や交流については,保護者・地域に発信するだけでなく,新潟大学附属幼稚園,中学校とも連携しながら「新潟ねっとわーく」も通じて,子供たちの積極的な交流活動が展開できるように工夫していく。