2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育

当校は,「独立自尊」を学校理念とし,困難にくじけずに予測困難な社会へと立ち向かう「自らを尊ぶ」子供の育成を目指している。「自尊」は「他者理解」の上に成り立つものであり,多様化が進む現代社会において,賢く,しなやかで,たくましい社会の担い手を育む教育活動を行っている。具体的な活動例として,次の2つを紹介する。

  • 国際理解・文化多様性(5年生,4年生)【異文化学習および文化の多様性と文化遺産の尊重】

新型コロナウイルス感染症が世界的な猛威を振るう中,人と人とのつながりが分断され,これまでのように海外渡航をすることも難しくなった。そんな中,諸外国や来日する外国人に対して,誤った理解や偏見をもつことを危惧していた。そこで,多文化共生の学習を外国語科と連携し,国際理解・文化多様性に焦点をあてた単元を構成・実施した。5年生は,中華人民共和国の北京師範大学附属学校南奥実験学校と,生活の様子を紹介し合う交流会を行った。また,4年生は,ウクライナ共和国の小学校とクリスマスカードとビデオレターの交換を行った。いずれの交流でも,子供たちは学習した英語を用いながら,相手意識と目的意識をもちながら交流を図る姿が随所に見られた。交流を通じて,子供たちは異文化と交流することの喜びを感じると共に,自国や諸外国がもつ多様な文化や価値観に触れ,その良さや相違点に改めて目を向ける契機となった。

  • 平和に係わる教育(6年生)【地球市民および平和と非暴力の文化】

日本三大花火に数えられる長岡花火大会は,子供たちにとって,美しく楽しい夏の風物詩の一つである。一方で,長岡花火大会には,鎮魂,慰霊,復興祈願といった意味もあり,長岡花火の歴史を知った子供たちは花火を打ち上げる人々や花火に込められた願いに興味をもちはじめた。そこで,長岡市花火財団や長岡市青年会議所,そして戦争体験者の方々を講師に迎え,長岡花火大会に込められている鎮魂,慰霊,復興祈願の願いを追求していくこととなった。講師の方の話に真剣に耳と傾けた子供たちは,太平洋戦争の惨禍や中越地震,中越沖地震といった災害で亡くなった人々への鎮魂,慰霊と復興祈願の願いが込められていることに気付いた。学習を通じて,先人たちの生き方に触れた子供たちは,自分自身の生き方を見つめ,先の戦争を忘れずに二度と同じ過ちを繰り返さないという平和への誓いを強く感じている様子が見られた。

来年度の活動計画

来年度も引き続き,当校が目指す「独立自尊』の理念に基づき,多様化する社会の中で,困難に耐えながら,賢く,しなやかで,たくましい社会の担い手を育てる教育活動を実施する。今年度の年間活動計画を基に,カリキュラム編成会議を全職員で実施し,社会創生・地域創生へと繋がる単元開発に取り組む。これまで開発してきた多岐にわたる単元の活動分野をテーマごとに整理をしたり,教材を工夫したりして子供たちが主体的に取り組めるようにする。また,活動は教師主導ではなく,子供主体の問題解決的な活動になるように努め,教科横断的に教育活動が展開できるように教科との関連性についても充実を図っていく。

発信や交流については,保護者・地域に発信するだけでなく,附属校園という利点を生かし,幼稚園,中学校とも連携しながら子供たちの積極的な交流活動が展開できるように工夫していく。