2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 食育, 貧困

当校では,「いのち」という領域を設定し,困難にくじけず多様な「生命」のつながりを発展させ,基盤となる「安全」な社会を実現しようとする,賢く,しなやかで,たくましい社会の担い手をはぐくむ教育活動を行っている。具体的な活動例として,①減災・防災に係わる活動,②平和に係わる活動の概要を紹介する。

  • 減災・防災に係わる活動

「自然災害から命を守る」(5年生)

子供たちが住む新潟県中越地域は,過去に中越地震や中越沖地震という大きな地震に見舞われている。しかし,地震を直に体験していない子供たちにとって,地震の怖さや地震に対する備えの意識は低かった。そこで,長岡震災アーカイブセンター「きおくみらい」館の方から,具体的に震災当時の様子や減災・防災に向けて大切なことを教えていただいた。講演当日は,学年PTA活動も兼ねて保護者の方にも参加していただき,減災・防災のために日頃からできることを親子で考える活動を行った。保護者や友達と共に考えを深め,自分の命を守るための減災・防災への学びを深めていた。

  • 平和に係わる教育

 「長岡花火に生きる人々」(6年生)

日本三大花火に数えられる長岡花火大会は,子供たちにとって,美しく楽しい夏の風物詩の一つである。しかし,長岡花火大会には,鎮魂,慰霊,復興祈願といった意味もあることを知った子供たちは,花火を打ち上げる人々や花火に込められた願いに興味をもちはじめた。そこで,長岡市花火財団や長岡市青年会議所,そして戦争体験者の方々を講師に迎え,長岡花火大会に込められている鎮魂,慰霊,復興祈願の願いを追求していくこととなった。

講師の方の話に真剣に耳と傾けた子供たちは,太平洋戦争の惨禍や中越地震,中越沖地震といった災害で亡くなった人々への鎮魂,慰霊と復興祈願の願いが込められてることに気付いた。学習を通じて,先人たちの生き方に触れた子供たちは,自分自身の生き方を見つめ,先の戦争を忘れずに二度と同じ過ちを繰り返さないという平和への誓いを強く感じている様子が見られた。

来年度の活動計画

来年度も引き続き,当校が目指す「多様な『生命』のつながりを発展させ,基盤となる『安全』な社会を実現しようとする,賢く,しなやかで,たくましい社会の担い手」を育てるために,今年度の年間活動計画を基に,単元を開発したり見直したりする。これまで開発してきた多岐にわたる単元の活動分野をテーマごとに整理をしたり,教材を工夫したりして子供たちが主体的に取り組めるようにする。また,活動は教師主導ではなく,子供主体の問題解決的な活動になるように努め,教科横断的に教育活動が展開できるように教科との関連性についても充実を図っていく。

発信や交流については,保護者・地域に発信するだけでなく,附属校園という利点を生かし,幼稚園,中学校とも連携しながら子供たちの積極的な交流活動が展開できるように工夫していく。