2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 持続可能な生産と消費, 食育

今年度の研究主題を「自己の見方や考え方の変容を自覚し、未来を展望しながら学びに向かう子供の育成」とし、SDGsを見据え、ESDの視点に立った教科横断的な学習の展開をめざした。

【ねらい】

①探究的な学習過程を通して、見方や考え方を深め主体的に学ぶ子供を育てる

②自然環境、社会、他者との関係性を認識し「関わり」「つながり」を尊重できる子供を育てる

③地域の特性や暮らしとの関わりを知り、学区の自然、歴史、文化を愛し、将来にわたって守り育てようとする子供を育てる

【5年生の実践から】

◆家庭科「食べて元気に」より

普段、何気なくとっている食事に焦点を当て、「なぜ食事をするのか」「食事の基本」「ご飯の炊き方」などを学習した。

また、栄養素とその働きも学び自分たちにとって必要不可欠であることを実感した。また、調理実習を行い、ご飯を炊いたりみそ汁を作って調理の基本を身に付けた。

◆最も身近な給食から学ぶこと

給食時の放送では、献立紹介や食材の豆知識、行事に食に関する情報が給食委員会から紹介される。また、本校所属の栄養教諭から給食ができるまでの情報が提供され、子供たちは興味深く映像を見たり情報を得たりしている。その中から、本校の給食での残食の多さを目の当たりにして、自分事として考える児童が出てきた。

そこで、残食を減らすためにできることや食品ロスについて考えることにした。

◆残食「0」を目指すために

毎日の給食から、残食や食品ロスについて自分事としてとらえ、自分にできることはないか考えた。

・家庭では、必要な分だけ購入をする(余分に買って廃棄しないようにする)

・給食では、苦手なものでも一口か二口は食べるようにする

・学年(年齢)にあった盛り付けをして、なるべく残さないようにする

など、基本的なことに気付き、意識をして食事をすることとした。また、給食委員が全校に呼び掛け、「一人が頑張るのではなく全校で少しずつがんばる」こととした。

◆全校、地域への発信

2年時と5年時で田植えと稲刈りを経験した児童は、稲を育てる苦労や刈り取った後に自分達が食べるまで工程を知り、簡単に残してはいけないという思いを高めた。また、それは米だけに限らず、どの食材でも同じことで残食や食品ロスを少しで減らすことができるよう全校への広報活動を行った。そして、地域にある直売所やコンビニエンスストアなど多くの人の目にふれる場で、食品ロスをなくすための活動を発信していきたいと考えた。また、食品ロスや残食を減らすことが、SGDsの目標を見据えたものとなることを児童は学んだ。

来年度の活動計画

継続して「自己の見方や考え方の変容を自覚し、未来を展望しながら学びに向かう子供の育成」をテーマに、SGDsの目標を見据え教科横断的な指導を目指す。

・持続可能な暮らしを考え、学区の暮らしと地域の自然環境を守るために必要なことを考える。

・身近な自然環境や生き物に目を向け、将来や地域の自然環境のための環境保全行動について考える。

・学区の伝統を引き継ぎ、いつまでも守り続けたい学区の在り方を考える。