2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 持続可能な生産と消費, 食育, その他の関連分野

当校では、地域の自然や里山で暮らす人々の生活から課題を見出し探求する学習を総合的な学習の時間に行っている。追求過程における様々な探究活動や、行事での地域と連携した体験活動の中で、生物多様性や環境保全、伝統文化の継承、社会や生産の持続可能性等ESDについて学びを深め、教育目標である「生き生きとした子ども」の育成を目指している。
1 地域から学ぶ活動
総合的な学習の時間では、山菜採りや地域の産業である稲作体験等を地域の協力を得て行っている。生徒の家庭では山菜採りや機械に頼らない田植えや稲刈りなど、昔ながらの作業を体験する機会が少なくなっている。総合的な学習の時間では、山菜の名前や採り方、農作業の方法等を教わりながら体験し、稲作や里山の文化を継承する意義を学んだ。
2 自然環境から学ぶ活動
森の学校「キョロロ」と連携して自然から学ぶ活動を行っている。春には里山の野鳥の観察会や在来種保護活動として外来植物の駆除を学校周辺で行った。7月には「森を整備し自然の恵みを楽しむ」ことを目的に、全校で「キョロロの森」で間伐作業を行い、作業で出た間伐材を利用してカトラリーを制作した。それぞれの活動の前にキョロロの職員から「生物や環境の組合せや人のかかわり方が多様であることが大切であること」など知識として学び、生物多様性の観点から学習を深めた。
3 雪国の魅力や伝統文化を体験する活動
1月から3月は雪国の魅力や文化を体験している。松之山地区の伝統行事である「むこ投げすみ塗り」に全校で参加した。また、スキー協会やスキー学校と連携し小中9年間でアルペンスキーとクロスカントリースキーを体験するカリキュラムを組んでいる。オリンピアンを招聘した特別スキー授業や、全校スキー行事後の地元の温泉での入浴体験等、地元雪国の魅力や伝統文化を体験し、携わる人々の思いを知ることができた。

来年度の活動計画

当校は、松之山地域以外に在住する児童生徒が就学できる「雪里留学」の制度を令和4年度から導入している。「雪里留学」では、地域の伝統行事への参加や稲作体験や冬のスキー授業など地域の伝統文化や豊かな自然から学ぶ当学園の特色ある教育活動を体験できるようにしている。その中で「生物や文化の多様性、環境保全、地域文化の伝承」等について学びを深めていく。ユネスコスクールの理念やESDとの重なりを重視しなら実践し、教育目標である「生き生きとした子ども」の育成を目指す。