2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 平和

当校は,「大好き 前芝」をテーマに,ESDを「地域に学び,ふるさとを愛する子の育成」の場と捉え,ESDの実践を通して,問題解決の能力・自己の生き方・コミュニケーション能力を身につけさせることを目標に,実践に取り組んでいる。

具体的には,体験活動を柱に,①環境に係わる学習,②防災に係わる学習,③平和に係わる学習を継続して実践している。

①環境に係わる学習

9月15日,みなと塾(校区の加藤正敏さん主催)の方々の協力のもと,六条潟の生き物調査を行った。3年生は,干潟の砂を掘り起こし,干潟の生き物について調べた。

4年生は,30㎝平方の木枠内の砂を掘り起こし,その中のアサリの個数と重さを調べ,グループごとに結果をまとめ,全体の集計を出していった。実施時期は異なるが,昨年度と比較して,アサリの量に大きな違いは見られなかった。

5年生は,稲作体験を行った。本年度は,害虫被害を体験することで,稲の成長と環境との関わりを実感し,環境問題の重要性に気づくことができた。

②防災に係わる学習

前芝出張所や梅薮防災センターの見学などを足掛かりに,本年度は,津波に関する防災について取り組んだ。津波の仕組みや想定される校区の被害状況をもとに,津波から前芝の人々を守るためには,どうすればよいのかを,校区の自治会長や防災リーダー,防災危機管理課の方々などに助言をいただきながら考え,活動を進めていった。そして,その過程の中で出てきた水平避難に焦点を当て,場所選びや実際の避難体験を通して,町内ごとの避難の在り方についてまで考えを広げることができた。

さらに,わかったことをコミュニティーマップにまとめ,通学団ごとに下学年に伝えたり,市民館に掲示したりして,情報発信を行った。

③平和に係わる学習(1~3月実施予定)

本年度は,新型コロナウイルスの関係で,豊橋ユネスコ協会の方々をゲストティーチャーとして招き,戦争体験や当時の社会の様子,人々の暮らしについて話を聴くことは難しいが,既存の資料をもとに調べを進め,子どもたちに,平和について改めて考えさせたい。

来年度の活動計画

「大好き 前芝」をテーマに,引き続き,環境・防災・平和に関する学習を行っていく。活動にあたっては,地域の方を講師に招いたり,ボランティアとして協力していただいたりするなど,地域と連携しながら進めていく。

3年生は,六条潟での生き物調査,4年生は,六条潟でのアサリの調査を行い,地域の自然の豊かさを体感しながら,環境保全の大切さについて考える。

5年生は,稲作体験を通して,米ができるまでの大変さを実感するとともに,稲の成長過程で,さまざまな生き物が関わっていることを学ぶ。

6年生は,防災や平和に係わる学習に取り組む。2020年度は,水平避難に焦点を当て,町内ごとの避難の在り方についてまで考えを広げることができたので,それをさらに進めていけるとよい。平和学習については,これまでの「戦争と平和」という視点だけでなく,「感染症と平和」という視点も視野に入れ,「平和」について子どもたちに学ばせていきたいと考えている。