2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 持続可能な生産と消費, 減災・防災, 食育

◎1年生の活動
アルパカ牧場に行ってアルパカと触れ合った1年生は、7月末、校長先生に「アルパカを飼わせてください。」と、お願いをしました。校長先生から、「飼ってもいいです。」と、返事をもらい、アルパカ牧場の方に、お願いの手紙を書いたり、迎える準備をしたりしました。
9月、待ちに待った時がやってきました。2頭のアルパカが飼育員に引かれて登場しました。子どもたちの眼はキランキラン!歓迎の言葉や歌などで、アルパカを迎え入れました。楽しみにしていたふれあいタイムでは、すぐに打ち解けてエサをあげたり、さわったりしていました。
12月22日、アルパカの卒業式が行われました。1年生は、毎日毎日、おりひめ、ラッシュの2頭のアルパカのお世話を続けていました。雪が降っても、その姿勢は変わりませんでした。きっと、自分たちの仲間として、接していたのでしょう。しかし、今日は、お別れです。感謝の言葉を述べたり、歌のプレゼントをしたりしました。そして、思いっきり抱きしめたりエサをあげたりして、最後の時間を過ごしました。
おりひめ、ラッシュが、いなくなっても、一人一人の心の中には、いつまでも居続けることでしょう!

◎2年生の活動
2年生は、畑で野菜作りをしました。今年は、新型コロナウィルス感染拡大防止のための休校があり、例年通り野菜作りができるのかとても不安でした。でも、5月、畑の先生や保護者の方による学習ボランティアの皆さんからたくさん助けていただき、立派な「スマイル畑」をスタートさせることができました。
子どもたちは、毎朝、野菜の様子を見るために畑に通っています。「こんなにきゅうりが大きくなっちゃった。」「トマトが赤くなってきたよ。」「今日、初めてオクラが採れたよ。」等と野菜の様子を話します。きゅうりやオクラ等、採れた野菜をうれしそうに持ち帰る子どもたちの笑顔はとても素敵です。
11月、くずまきの森でこれまで作ってきた秘密基地に1年生を招待して遊びました。招待状を前日に渡しに行ったとき、1年生から「ありがとうございます。」と言われ、2年生は、「1年生を楽しませたい。」という思いを強くもちました。
本番では、1年生に遊び方を説明したり、いっしょにやってみたりしながら楽しそうに活動しました。あっという間の2時間でした。1年生からは「もっと遊びたい。」「楽しかった。昼休みも遊んでいいですか。」という声が聞こえてきました。2年生もその声を聞いてとてもうれしそうでした。秘密基地は大成功でした。

◎3年生の活動
『ガーデンプロジェクト』スタート!
総合的な学習の時間に、学校にガーデンを作ることにしました。休校中のインタビューで見附の自然が好きという意見が多く、学校にガーデンを作って楽しめる場所にしてもらいたいという子どもたちの願いがありました。そこで、地域の方から、トラクターで土を耕していただきました。
そして、そこにヒマワリの種をまきました。これから大きくなったらヒマワリの間を走れるね!と夢を膨らませている子どももいます。見附の人に「かがやきガーデン」を知らせる方法も相談を始めました。3年生や見附のみんなが楽しめる場となるよう晴れた日は、毎朝水やりをしました。
8月24日の2学期始業式の日、みんなでかがやきガーデンに行きました。ヒマワリが咲いてから、みんなでここに来るのは初めてです。かがやきガーデンが一気ににぎやかになりました。首をうなだれかけたヒマワリたちも、心なしかうれしそうです。写真をとったり、ヒマワリ迷路で遊んだりしました。地域の人たちが少しでも元気になってもらいたい!そんな願いで始まったこのプロジェクトですが、みんな達成感を味わうことができました。
12月、花いっぱい活動を通して、地域の人たちを喜ばせようと活動を続けている3年生が、今日は、フラワーアレンジメントに挑戦しました。色とりどりの花を手にして、思い思いの世界を創造していきました。完成した花は、学校のあちこちに飾られました。

◎4年生の活動
4年生の総合的な学習の時間では、「川・いのち・つなぐ ~守る自然といのちつなぐまちの未来~」をテーマに学習を進めてきました。1学期は魚釣り体験や生き物調査を行う中で川のいのちとつながり、2学期はそのいのちを守るための「防災」に学びをつなげて学習しました。
10月には「防災スクール」の活動を2日間通して実施しました。1日目は、実際の災害時の様子を映像や体験談から学び、みんなが気持ちよく避難生活を過ごすためにはどうすればよいかを話し合いました。避難所でのルールをわかりやすいリーフレットにしたり、メンバーが楽しく過ごせる空間をデザインしたりと、「自分が」ではなく「みんなが」の視点で真剣に考えることができました。
2日目は、朝から夜まで自分たちの力で避難所生活を過ごしました。ふるさと未来創造堂の方々と保護者ボランティアの協力を得ながら、防災クッキングや救助体験などを行いました。「自分一人ではできないことでも、協力すればできることがたくさんある。」「実際の避難所には知らない人がたくさんいるから、もっと思いやりの気持ちを大切にしたい。」「今回学んだことをたくさんの人に知ってもらいたい。」と、子どもたちの学びと成長がたくさん見られた2日間となりました。

◎5年生の活動
「農と食のプロジェクト」をテーマにして、次のような子どもを目指して活動してきました。
☆「食」についての知識を広げ、自分でできることを見付けられる子ども
☆「食」に対する自己テーマを設定し、見通しをもったり計画を立てたりして実践する子ども
☆自己の「食」や健康を見つめ、よりよい方向に向けて実践する子ども
5月、山間の棚田に行って、田植えをしてきました。天気にも恵まれ、汗だくになって稲の苗を植えました。田んぼに足を踏み入れると、ひざ近くまで埋まってしまい悪戦苦闘の連続でしたが、おいしいお米を食べたいという強い思いで活動しました。
また、週末を使って、保護者の方から棚田まで足を運んでもらい、子どもと一緒に草取りなどの作業をしていただきました。
9月下旬、稲刈りを行いました。たわわに実った稲を、鎌を使って丁寧に刈り取りました。刈り取った稲は、わらで結んで、はざに掛けました。機械で刈り取るのとは違って、時間はかかりましたが、地元の方や保護者の方の応援を得て、無事に刈り取ることができました。
10月、いよいよ待ちに待った収穫祭の日を迎えました。お昼は、具たっぷりの豚汁と、収穫したお米を使ったオムライスで収穫をお祝いしました。大自然の中での収穫祭は、大成功でした!
12月、市内3カ所でHAPPYフェスを開きました。自分たちで育てた新米(う米)を販売するだけでなく、米作りを通して学んだことを発表しました。販売を始めると、地域の人たちが次々と買い求める姿が見られ、うれしそうに手渡していました。また、訪れた人たちに米をはじめとした食の大切さを発表することができました。

◎6年生の活動
昨年度から、SDGsを学んでいる子どもたちは、世界の課題に対して大事なのは「何かをしてあげる」ということではなく、「理解をする」ということだと実感しています。1学期には世界の状況を知る学習を積んできました。(台湾のウエンヤ小学校との交流もしています。今後はSDGsについてのディスカッションをする予定です。)
2学期に入ると、自分たちの住む日本はどうなのか、そして見附市の現状は?と近いところに興味をもってきました。そこで、今取り組んでいるのは「見附市の未来をえがこう」ということ。国語の教材から、まちづくりで大切なことは「住民が主体的に取り組むこと」と「未来のイメージをもつこと(バックキャスティングの考え方)」であると学んだ子どもたちは、北海道下川町の職員の方とzoomで交流したり、瀬波温泉での取組を学んだり見附市職員の方に出前授業をしていただいて、見附のまちづくりをお聞きしたりしました。今は、自分たちが「幸せな見附の未来はどうすればできるのだろう。」と、アンケートをとったり調べたり、考えたりしてまとめました。そして、11月には、お客様や保護者の方々をお招きして、見附市の未来に対する思いを伝える発表会を開きました。

来年度の活動計画

総合的な学習の時間や生活科・図工科などでくずまきの森を舞台にした教育活動を特色として展開していく。来年度も、「くず森カリキュラム」を活用しながら、さらに森に親しみ、森に憩う子どもたちを育てていく。また、学校・保護者・地域が一体となって取り組んでいる「くずまきの森」の維持管理、グリーンカーテンづくりや資源回収などをはじめ、子どもたちが実践している花活動、節電・節水エコ活動、ペットボトルのキャップ回収などを継続して、一体感のある継続的な取組を実践していきたいと考えている。
さらに、SDGsを意識した、実社会とつながる学びを展開していく。各教科での学びに加え、国際理解教育、環境教育、人権教育などをとおして、ESD「持続可能な開発のための教育」に取り組み、現代社会の課題を自分事として捉え、他者と協働し、持続可能な社会につながる新たな価値観や行動を生み出す力を育成していきたいと考えている。