2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 平和

本校は、本年で創立145年を迎え、昭和12年に建てられた木造平屋建ての現校舎は築83年となる。南北に続く89mの長い廊下、その西側に東西に続く4本の廊下、そして高い天井の教室など、懐かしさと木のぬくもりが感じられる昭和初期の木造校舎である。平成26年には国の重要文化財に指定されている。
地域とともにある学校として、本校では自分たちが住む高野口という地域についての学習(以下「ふるさと学習」)をESDの視点で取り組み、教育活動の大きな柱の1つとしている。「ふるさと学習」では、自分たちの住んでいる高野口の自然や文化、産業、歴史、地域の防災など、1年生から6年生まで、各学年がそれぞれテーマをもち系統立てて学習を進めている。
2020年度は、新型コロナウイルス感染症拡大により本来計画していた活動ができなかったことも多くあった。しかし、活動を制限縮小しながらも全ての学年において「ふるさと学習」に取り組めたことが幸いである。本校の「ふるさと学習」は以下のような子どもたちの成長を目標として取り組んでいる。
・ふるさとの歴史や文化、地域の方に積極的かつ主体的にかかわる中で、郷土を愛する心を育てる。
・地域の方や異学年とのかかわりを通して礼儀正しく真心をもって接する態度を身につける。
・体験したり調べたりしたことを自分のものとし、話し合ったり、多くの人に発表したりすることができる。
・未来像を予測して計画を立て、物事を多面的、総合的に考え行動する力を育む。
・将来のふるさとの担い手として成長する。

□「ふるさと学習」にかかわる活動
●1年生のテーマは「自然」
1年生は校庭や遊び場を探検したり遊んだりする中で、季節の変化に気付いたり、木の葉や木の実などの自然のものを使っておもちゃを作って遊んだ。また、地域の方に町探検を行ってもらい昔からの遊びを教えてもらった。
●2年生のテーマは「町の様子」
2年生は自分たちが住む町(特にお店)について探検し、お店や働いている人に関心をもち、自分たちの生活と商業がさまざまな形でかかわっていることを学習した。
●3年生のテーマは「今の高野口」
3年生は自分たちの町の施設やお店について調べ学習をした。校区探検では、公民館や産業文化会館、葛城館、小田井堰とさまざまな場所を見学し、まとめたものを発表する。
●4年生のテーマは「高野口の防災」
4年生は地域の消防団の方や防災士の方を講師に、地域の防災倉庫を見学したり、自分たちの地域が災害時に受ける被害について学んだりすることができた。また、高齢者疑似体験や認知症サポーター研修なども行った。
●5年生のテーマは「高野口の産業」
5年生は地域のパイル織物の工場や織物資料館を見学し、地元の基幹産業であるパイル織物について学んだことを発表する。
●6年生のテーマは「高野口の歴史」
6年生は、社会科の歴史学習と結び付けて、戦争について学んだ。戦争体験者である地域の方を招き、戦争時の高野口の様子について話を聞いた。今と過去(戦時中)未来について深く考え発表につなげる。

 

来年度の活動計画

□2022年度「ふるさと学習」にかかわる活動
1年生からテーマを分け「ふるさと学習」に取り組み、6年生までに高野口のことを網羅できるように学習を積み重ね、学んだ地域「高野口の魅力」を外部に発信する。この「ふるさと学習」を通して、自分たちが住む高野口の歴史や文化を学び、地域の方々とのかかわりの中で、ふるさとのよさを知り、積極的に地域に貢献する態度を育てたい。
●1年生のテーマは「自然」
●2年生のテーマは「町の様子」
●3年生のテーマは「今の高野口」
●4年生のテーマは「高野口の防災」
●5年生のテーマは「高野口の産業」
●6年生のテーマは「高野口の歴史」