2020年度活動報告
本年度の活動内容
減災・防災, 環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, その他の関連分野
本校では,「夢と志をもち,心身ともに健康でたくましく,実践力のある子どもの育成」を学校理念として,ESDを学校理念実践のための有効な手段であると捉え,ESDの実践を通して様々な人やものと関わり合う教育活動を創意・工夫したいと考えた。
具体的には,北方神楽の継承,インドネシア・アチェ州との交流,「そなえの時間」を柱に,①地域の伝統芸能に係わる活動,②国際理解・文化多様性に係わる活動,③防災に係わる学習を行った。
① 地域の伝統芸能に係わる活動(3年生)
本地域には,元禄16年(1703年)から伝わる『鹿島流十六拍子南部神楽(通称:北方神楽)』があり,地域の継承会の方々から伝統を受け継いでいる。子供たちが地域の伝統文化にふれたり,学んだりすることで,次世代へ受け継ぐ気持ちを育成することを目標に掲げた。継承会の方々から踊りを教わる中で,一つ一つの動作の意味を学んできた。神楽は学習発表会で保護者に披露した。
② 国際理解・文化多様性に係わる活動(2・4・5・6年生)
子供たちが広い視野をもって異文化を理解すると共に,多様な文化を尊重する態度や異なる文化をもった人々と共に生きていく資質や能力を育成することを目標に掲げた。4年生は,インドネシア・アチェ州のSD43小学校の子供たちと交流を行い,インターネットのビデオ通話機能を活用して対話をしたり,かいた絵や文章を交換したりした。2年生・5年生はアメリカ・シアトルに住んでいる子供と,6年生はニュージーランドでグラフィックデザイナーをしている方と,それぞれリモートで対話をした。子供たちは,互いの文化や伝統を紹介し合うことで,改めてふるさとのよさに気付いたり,言葉や文化の違いを踏まえたよりよいコミュニケーションの在り方を工夫する楽しさに気付いたりした。
③ 防災に係わる学習(全学年)
災害が起こったとき,子供たちに自らの命を守り抜く具体的な行動ができる力を育成することを目標に掲げた。今年度は,防災について学ぶ「そなえの時間」を10回設定した。自助・共助・公助について,学年の発達段階に応じてバランス良く学ぶことができるように,年間指導計画を作成し活用している。様々な場面を想定して自らの行動を考えさせることで,自分たちの命,地域を守ろうとする思いをもち,次代を担う意識を芽生えさせる。
来年度の活動計画
令和3年度は,新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえつつ,活動を進めていく予定である。「地域遺産」「国際理解」「防災」に関する各活動をより良いものにしていくために,活動計画の見直しと改善を図っていく。また,これまで5年生で行ってきた環境についての学習や全校で取り組んでいるエコキャップ運動,給食センターと連携した食育指導,コミュニティ・スクールとして行っている合宿通学なども,ユネスコスクールの活動に位置付けていけるように今後も工夫と改善を図っていきたい。活動の様子を発信するに当たって,本校ホームページでユネスコスクールの活動であると明確に伝わるような掲載の方法を考えていきたい。