2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・地域の文化財等, 平和, 人権

本校は,自然,文化の両面において,特色ある地域に立地しており,「地域の宝」が豊かにあるなかで教育活動を行っている。そこで,当校では,「地域に根ざした持続発展教育の充実」を学校理念として,ESDを「学校と豊かな地域をつなぐホットな活動ツール」と捉え,ESDの実践を通して,主に「①進んで取り組み,仲間と協力して活動する力」,「②地域とのつながりや地域社会に関わろうとする力」,「③自然とのつながりを感じ,共生しようとする力」の3つの育成を目標とした。

具体的には,「伝統文化」,「環境」,「食育」,「平和・人権」の4つを柱に,①「伝統文化(地域の文化財)」に係わる活動,②「環境教育」に係わる活動,③「食育」に係わる活動,④「平和・人権」に係わる支援活動の4つの学習を行った。

①  「伝統文化」に係わる活動

(1)新庄のはやし田(全校児童)

令和2年(2020年)1月~3月は,今まで引き継いできた,新庄地域の伝統芸能である「新庄のはやし田」について,地域の保存会の方から指導を受けて演じることや,はやし田のことを聞き取ったり詳しく調べたりすることを通して,新庄地域の方々の思いや願いを感じ取った。令和2年度(2020年度)は新型コロナウイルス感染予防のため,はやし田を演じながらの赤米の田植えなどは中止となってしまったが,運動会ではやし田を披露し発信することで,ふるさとを見つめ直し大切にしようとする態度を育てた。

②   「環境教育」に係わる学習

(1)自然探検(主に第4学年)

新庄の家庭で使われている水の水源や川の水質や地域の山を調べたり,地域の方や保育園児と種から植えたパンジーを育てたりすることを通して,ふるさとが豊かな自然に恵まれていることや植物の成長の不思議さに気付き,ふるさとへの愛着を高めた。山の学習では,地域の山を探検することを通して,山の役割に気付き,学習したことを文章にまとめた。

③  「食育」に係わる学習

1・2学年は,地域の「野菜作り名人」から夏野菜作りを学び,育て,自然を見直し,野菜の生長や生命力を体感した。また,保育所の園児と共用の地域の畑でサツマイモを育て,保小の連携を図った。収穫した野菜は家庭に持ち帰り,家族に伝えて一緒に味わったり,地域の方への感謝の気持ちを表す手紙を書いたりするなど,地域とのつながりを深めながら学習を進めた。

3学年は,新庄の畑で作られていたダイズについて関心をもち,地域の方から育て方を学び,育てた。収穫したダイズの脱穀体験を行い,関わっていただいた地域の営農集団の方へダイズの栽培についての感想やお世話になったことへの感謝の気持ちを伝えた。ダイズの加工やダイズを使った料理などについても調べ,収穫したダイズの食し方を考えた。

④  「平和・人権」に係わる学習

8月に全校で平和学習を行い,全体で「原爆や平和について」の話を聞いた後,各学級で絵本等を用いて平和について考えたことを交流した。

「ユネスコ世界寺子屋運動」の一環として,年賀状の書き損じはがきを全校児童に募集し,回収する予定である。回収したはがきをもとに世界各国の恵まれない子ども達に還元する取り組みを通して,人権について考えることができると考える。

来年度の活動計画

★…新型コロナウイルス感染症予防対策のため実施していない(今年度)

4月  ESD年間指導計画の職員への共有

食育の取り組み 学級園づくり

★赤米豊作祈願祭

5月 ★赤米の田植え・全校花田植え

運動会(はやし田披露)

6月  ダイズ種まき

サツマイモ苗植え

7月 ★新庄夜市(はやし田披露)

9月  パンジーの種まき

★赤米の稲刈り

10月   ★吉川戦国まつり(南条踊り披露)

★赤米プロジェクト出前授業

サツマイモの収穫

11月 ★おおあさふるさとまつり(はやし田披露)

★学習発表会(はやし田・南条踊り披露)

★宮島大聖院へ赤米奉納・宣伝・販売

12月  ダイズ収穫

★「サツマイモパーティー」(保小交流)

1月  書き損じはがきの取り組み

2月  はやし田引き継ぎ式

★地域の方に感謝を伝える会(豆腐作り・赤米料理等)

3月  まとめ

ESD年間指導計画の修正