2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境

本園は今年度、『「あれ?」「そうだ!やってみよう」~学びがつながる園生活~』というテーマのもと「心揺らした事柄について自分なりに考え試行錯誤する」「友達の考えを知りよりよい考えを生み出す」子どもを育みたいと考え、ESDの実践を進めた。

1,自然の仕組みを知り、心を動かして関わる

2021年より園舎の大規模改修が行われ、それに伴い園敷地内の池(ビオトープ)の見直しと改修を行った。その際、この地域に住む生き物を呼び込み生態系が維持できるようにするだけでなく、池の周りの芝生や植生をこの地域にある在来種に限定し、地域で古来から続いている自然を知ったり目を向けたりできる場とした。さらに、NPOより専門家の方に来ていただき、ビオトープという言葉の意味や考え方、在来種と外来種の違いなどを子どもたちに話していただいた。自然の仕組みや不思議さを感じたことでより興味を深めたり、新たな視点をもって自然と関わったりする子どもたちの姿が見られた。同時に幼児が学んだことやビオトープ環境の意義について保護者に啓もう活動を行った。親子で共有できることで、一緒に変化や不思議を見つけるなど継続的な自然との関わりが見られたり、自宅や通園路など園外の自然についても目を向けるきっかけとなった。

2、自分なりに考えを巡らし試したり、友達と一緒に考え合ったりする

発見した自然の不思議や疑問について、自分なりに思いを巡らし調べたり試したりするだけでなく、その不思議や疑問を友達にも投げかけたりクラスで共有したりできるよう、教師が援助するようにした。自分だけで考えるよりも多面的な見方や捉えができ、それによりさらに興味が沸き、新たな発見や疑問につながる姿があった。

じっくり観察したり、何度でも確かめたりできるような自然環境を継続し、園の環境や生活の中に根付くようにしていくことの重要性を実感した。

来年度の活動計画

今年度行った活動は、引き続き令和5年度も行う予定である。

また、ビオトープ等については、継続して子どもたちが関わり続け、その変化や発見を楽しんでいけるよう維持管理法を見直しつつ進めていきたい。子どもたちが、どのように周りの植物等と出会い触れ合っていくのか、いつ、どのように体験していくとよいのか見通しをもち、より豊かで望ましい自然環境を整えていけるよう工夫したいと考えている。