2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 健康, 食育

本園は今年度、『「あれ?」「そうだ!やってみよう」~学びがつながる園生活~』という研究テーマのもと「心揺らした事柄について自分なりに考え試行錯誤する」「友達の考えを知りよりよい考えを生み出す」子どもを育みたいと考え、ESDの実践を進めた。①自然環境に心を動かして関わる

毎年、大学の自然観察実習園にバスで出かけて行われている年長組のジャガイモ掘りが、コロナの影響により実施できなかった。そのため、職員が現場に出向いてzoomでの双方向通信を行った。掘り上げたジャガイモはその日のうちに子どもに届け、映像で想像したことを確かめたり五感で感じたりした。ICTを取り入れ、実体験とうまく組み合わせながら保育を進めていく新たな工夫の必要性を感じた。秋には年中組のサツマイモ掘りを実施した。大学生にも手伝ってもらいながら、子どもたちは、自分の手やスコップで土を掘って大きな芋を沢山掘り上げた。また、今年度は園舎の大規模改修が行われた。その際、継続して行っている草花や虫を呼ぶ環境づくりを見直したり新たな場を工夫したりした。子どもたちは、少しの変化にも気付き、周りの自然環境に心を動かして出会っていた。

②「あれ?」と心揺らしたことについて、自分なりに考えを巡らしたり試したりする

「あれ?」と疑問や不思議を感じたことについて、自分なりに思いを巡らし「そうだ!やってみよう」と思いついたことを十分に試せるような環境を用意したり、教師も共感したりしながら関わった。自分なりに不思議を見つけ、思うままに試しながら自然と関わったり、その中で様々な物の性質や特性、自然の不思議さに気付いたりする姿が見られた。

③友達の考えに気付いたり、取入れたりし合いながら遊びを進める

友達と触れ合ったり、一緒に遊びを進めたりするようになると、見たり聞いたりしたことを自分の考えに取り入れ、それをきっかけに思いを巡らしたり、よりよい方法を見つけようとしたりするようになった。また、年長児では、これまでの経験を基に、友達と考えを出し合ったり推測し合ったりして課題を解決しようとする姿が見られた。思った通りにいかないことがあっても、考え直すことで、もっと良い方法が見つかったと感じる経験を重ねることが、自分たちで考えることを楽しむ姿につながることが分かった。

来年度の活動計画

今年度行った活動は、引き続き令和4年度も行う予定である。

また、大規模改修が3月まで継続している。子どもたちと周りの植物等との出会いや触れ合い、いつ、どのように体験していけるとよいのかを見通しをもって考え、より豊かで望ましい自然環境を整えていけるよう工夫したいと思っている。

さらに、地域の生き物や植物については、ビオトープ協会の方から説明を受けながら考え、この地域ならではの体験ができるような環境も考えていきたい。