2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 人権, その他の関連分野

本園は、周りの環境に主体的に関わり、遊び込む中で様々な体験をし、生涯にわたる人格形成の基礎を培うことを教育目標としている。今年は『「あれ?」「そうだ!」「やってみよう!」~学びがつながる園生活~』というテーマのもと「自分なりに考え、試行錯誤する」「友達の考えを知り、よりよい考えを生み出す」子どもを育みたいと考えESDの実践を進めた。

① 園内の自然環境に心を動かして関わる

新型コロナ感染症対策による臨時休園期間には、園内の自然環境を探検し撮影した動画や担任が保育環境を紹介する動画を配信し、幼稚園の自然環境や遊びに興味、関心がもてるようにした。動画を見た子どもたちは、自分たちが植えたジャガイモや玉ねぎの成長を見て喜んだり、幼稚園再開を心待ちにしたりしているとの声が寄せられた。保育再開後には、「わあ!」「面白そう」と心を動かしたことに、意欲的に関わり遊ぶ姿が見られた。また、本園で継続して行っている草花や虫を呼ぶ環境づくりの他にも、雨、氷などの自然現象にも心を動かして出会うことができるように工夫した。「不思議だな」「面白いな」「どうしてかな?」などと、ときめいたり発見したりする姿が見られ、その思いに共感することで思ったことを表すことを喜んだり、自分で手に取って関わることを楽しんだりした。

② 「あれ?」と思ったことを自分なりに考え、試行錯誤する

思いついたことを何でもやってみようとする姿があったので、遊びの中で自分で見たり触ったり探したりする環境を整え、試行錯誤する時間を保証した。中でも、水遊びの水鉄砲やトイの水流しの遊びでは、自分の思いついたことを試し、その結果を見て、また次の手立てを考え次々と試す姿が見られた。また、友達の思いに触れる場面が増えてくると、見たり聞いたりしたことを自分で確かめたり、取り入れたりして、よりよい方法を見つけようとするようになった。

③ 友達と考えを出し合いながら遊びを進める

子どもたちが自由に選んで使える廃材を用意したり、思いついた遊びをじっくり楽しめる場を作ると、5歳児は、これまでの経験値から「こうすると、きっとできそう」と推測し、課題を解決しようとするようになった。また、友達と目的を共有して遊びを進めることで、互いの考えを出し合ったり受け入れ合ったりする姿につながり、もっと楽しくしようと新たな考えを生み出して遊ぶようになった。

来年度の活動計画

令和3年度も「遊びの中で学び、育つ」という教育理念のもと『学びがつながる園生活』というテーマを掲げ、ESDの実践を進めたい。より深く、幅広い探求心をもって学ぶことができるように、外部機関や大学などと連携して、子どもの心が動くような機会を作り、学びに向かう力をはぐくんでいきたい。