2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 文化多様性, 国際理解, 世界遺産・地域の文化財等

本校は、「世界をつくる元気な学校」を活動テーマとして、ESDを持続可能な社会の創り手を育む教育と捉え、ESDの実践を通して持続可能な社会づくりに必要な問題発見能力、問題解決能力を育み、地域社会、国際社会の発展と繁栄を実現することを目的としている。

具体的には、国際理解、平和、環境、福祉、減災・防災、文化多様性に係わる学習を行いました。

 

■国際理解に係わる活動

 

 

 

【7月】東京オリンピック・パラリンピックホストタウン事業 高校生制作の動画・ポスター制作発表会

昨年2019年より東京オリンピック・パラリンピックを盛り上げるために、高校生がアフリカの選手を取材し、紹介するメディア制作プロジェクトを実施しており、制作発表会を行いました。

中城村は、2019年にホストタウンとして、カーボベルデ共和国のボクシング競技選手団を受け入れた経緯があります。本校では、ホストタウンプロジェクトとして、生徒が、選手を取材し、紹介する映像、ポスターを制作しました。

沖縄・日本で合宿してよかったと感じもらえるように、またカーボベルデの選手への心からの応援をポスターや映像に込めています。最終的に出来上がったポスターは、カーボベルデ共和国に贈られ、映像は世界に向けて配信される予定です。

 

 

■平和に係わる学習

 

【6月】玉木利枝子氏による平和学習講話

講師:玉木利枝子氏

対象:本校全生徒

今年度は戦後75年の節目の年ですが、コロナウィルスの影響で、平和行進の中止、摩文仁での戦没者追悼式縮小など平和活動にも影響が出ていました。当校では6月24日に、リモートによるオンライン平和学習講話会で体験者への追悼の意を発信しました。

戦争体験者である玉木利枝子氏(沖縄県観光ボランティアガイド友の会)の講話は、思わず息を呑むような内容もあり、同時に平和への祈りも伝わり貴重でした。

玉木氏は、那覇市を襲った10・10空襲、終戦までの沖縄地上戦を本島南部で体験(当時10歳)された様子を話してくださいました。

城下町の首里城が、凄まじい艦砲射撃で、ひとひらの葉も残っていなかったこと、身を寄せていた豪を日暮れに出ていかなくてはならなかった状況、砲弾が飛び交う中、家族や親せきと共に梅雨時期の雨に打たれ歩き続けたこと、ただただ新鮮な空気が吸いたかった豪での生活、お父さんに会いたい一心で南を目指したことなど・・・。

その当時の空気感まで伝わるような言葉の数々。

【生徒感想】

・玉木先生が話していた「死ぬ覚悟はある。ただ苦しんで死にたくない。一撃で死にたいと願っていたこと」が印象的だった。戦争を知ることが大事。

・10歳の子供が死を覚悟するほど、戦場は恐ろしい。

数少ない戦争体験者から聞いた話を自分達より下の人達に話して、二度と戦争を起こさせないようにする。

・中学生や子供たちも戦場へ出て国のために働くことに驚いた。

今の自分と比べて考えると想像もできないぐらい戦争は怖いものだと感じた。戦争は経験していないが、体験者からの話を語り継がなければならないと思う。

生徒も職員も講話を通して、戦争の恐ろしさ、現在の世界を見つめるきっかけになりました。

また、生徒からは沖縄の歴史に興味を持ったとの意見もありました。

今後も様々な活動を通して平和について考える機会をつくっていきたいと思います。

 

【7月】ユネスコ協会主催「平和学習会」

講師:新垣 誠氏(キリスト教学院大学教授)

対象:沖縄県内高校生(6校参加)

これまで県内の高校生がワークショップなどで平和を考える機会としていたユネスコ協会主催「平和学習会」が、今年度は新型コロナ感染拡大防止対策として「平和学習会」のみ開催し、オンライン受講となりました。

その会場及びZOOMの設備貸し出しとして、ユネスコ協会より後援依頼があり、引き受けることとなりました。

平和学習会は、スマートフォン・パソコンでのオンライン(ZOOM)を活用。

新垣 誠氏(沖縄キリスト教学院大学教授)の講話を通して、県内の高校生が平和について学び、考え、100人余りの高校生が参加しました。

ユネスコ憲章前文の最初の部分に「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」とあります。

文化や生活習慣が異なる人々がお互いをよく理解し、尊重すること、「築かなければならない」心の中の平和とは何かを考えるきっかけとなればと思います。

 

 

 

■環境に係わる活動

 

 

【6月】きらきらビーチ清掃活動

対象:アクティビティ選択授業 生徒

毎週月曜日の午後の選択授業の中で、アクティビティを選択している生徒たちが西原町にあるきらきらビーチの清掃活動を行いました。

【生徒感想】

「ビーチにいたおじさんが『ゴミを拾ってくれてありがとうね。』と声をかけてくれました。それが嬉しかったです」

「暑かったけど、ゴミの量を見て達成感がありました!」

 

 

■防災に係わる活動

 

 

【11月】沖縄県広域地震・津波避難訓練

今年度は、コロナ対策のため垂直移動とし、避難誘導の時間を各クラスで測定しました。

昨年度の反省も行かせたことで、スムーズな移動・整列ができていた(移動時間2分34秒)。おしゃべりやふざけ等もなく緊張感を持って訓練ができたことはよかった。避難場に関して今年度はコロナの関係で密を避けるため1年生が5階、2.3年生が4階への避難場所となったが問題なく避難することができた。
反省としては、①先生方への周知が遅れたので早めに連絡できるようにする。②避難完了を副校長に報告する。③訓練チェック表を作成して評価する。といった内容があがってきたので来年度の訓練に生かせるようにする。

 

 

■世界遺産・地域の文化財等に係わる活動

 

 

■「沖縄の歴史」授業

全授業回数:5回

内容:

1 沖縄の世界遺産 「琉球王国のグスク及び関連遺産群」①

2 沖縄の世界遺産 「琉球王国のグスク及び関連遺産群」②

3 沖縄の歴史、偉人、食文化

4 三山統一 (浦添三王統、中山、北山、南山)

5 「沖縄の歴史」まとめ 未来高等学校「沖縄の歴史ガイド」認定試験

授業内での習熟度を測る独自の検定では、10級から1級まで認定しました。

 

■文化多様性に係わる活動

  

【12月】eスポーツ練習試合でオンライン交流

ダイバーシティ時代の新スポーツ
① エイジレス(ageless)子供からシニアまで楽しむことができ、一生涯の趣味として心身ともに活性化することが可能

② ジェンダーレス(genderless)男性、女性の身体的制約を排除して取り組むことが可能

③ エリアレス(arealess)時間、場所を問わず、国際的な交流・文化の醸成も実現可能

④ ハンディキャップレス(handicapless)パラスポーツとしての活用や、身体的ハンディを超えた交流が可能

⑤ コンタクトレス(contactless)不要な接触、対面での交流を避けつつ、参加することが可能

eスポーツは年齢、性別・国籍・障がい等の垣根を超えたダイバーシティ時代の新スポーツである。アフターコロナ・ウィズコロナ時代においても”オンライン交流”で、異業種を巻き込んだ「ビジネス機会の創出」や「安心して楽しめる娯楽」としての地位獲得が見込まれ、新しい生活様式(ニューノーマル)としての新たなスポーツとして注目されている。
福島県の国際アート&デザイン大学校高等課程(FSG高等部)とeスポーツの練習試合を行いました。まだまだ高校同士のつながりが少ないため、このような形で交流が深められてお互い切磋琢磨し高校生選手権大会優勝することを目標としている。

 

 

【11月】職業体験学習2020

対象:2年生

内容:

職業講話「業界について」「求められる人財について」等

職業体験実施

実施校:

・国際電子ビジネス専門学校

・沖縄大原簿記公務員専門学校

・専修学校インターナショナルデザインアカデミー

・専修学校インターナショナルリゾートカレッジ

・エルケア医療保育専門学校

・専修学校ビューティーモードカレッジ

・沖縄ペットワールド専門学校

 

【生徒感想】

・業界見学、実際の体験がとても勉強になった。

・学校(進路)選択は、目的意識をもつと間違いのない進路選択になる。

・就職実績の見分け方がわかりました。

 

■ユネスコスクール関連

【10月】ユネスコスクール登録認定プレート贈呈式

2020年10月19日沖縄県ユネスコ協会よりユネスコスクール登録認定プレートを授与されました。

学校を代表して、前新校長と天願琴葉さん(2年)が受け取りました。

このプレートは、本校が世界ユネスコ協会から学習の成果が認められ、ユネスコスクールとして認定されたという証です。

2007年の学校創立以来、実践的授業や課外学習に力を入れ、生徒一人ひとりの個性や能力に合わせた活動実績が評価されました。

当日は、沖縄県ユネスコ協会から東会長をはじめとする関係者の方々にお越しいただき、激励のお言葉に身の引き締まる思いです。

今後さらにユネスコスクールとして、地球規模の諸問題を考える素地をつくることを目指し、「持続可能な開発のための教育」の実現を全校生徒、職員全員で取り組んで参ります。

■その他の活動

【10月】中城村へマスクの寄贈

生徒全員に配布された布マスクを有効活用できることはないか探していたところ、中城村で回収していることをしり、寄贈することに至りました。

ガーゼマスク416枚を村内の妊婦さんに配布されました。

中城村広報誌掲載

中城村広報誌2020年11月号に掲載されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

来年度の活動計画

■国際理解に係る活動

・東京オリンピック・パラリンピックのホストタウン事業として、沖縄の文化や相手国との橋渡しとなる。

■文化多様性に関わる活動

・eスポーツを通して県外の高校生とオンラインで交流。

・地元の歴史文化を学ぶ。

■平和学習

■防災訓練