2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解

 本校は「自ら学び、創造する意欲をもった、心豊かでたくましい生徒の育成」を教育理念として、ESDの実践を通して問題の解決や探究活動に主体的、創造的、協同的に取り組む力の育成を目標とした。

 具体的には、環境、国際理解を柱に、①環境に係わる活動、②国際理解に係わる学習、③世界遺産や地域遺産等に係わる活動を行った。

①環境に係わる活動

 本校は卯辰山に総面積8271坪の学校植林地を持っている。戦時中は食料増産の一翼として山林を開拓し、畑として活用していたが、戦後植林地として松や杉などを植林し、今日に至っている。
 創立記念行事の一環と位置づけ、毎年5月に全校生徒、教職員、保護者が協力して植林地作業(植樹、下草刈、つる切り、下枝切り、雪倒れ直しなどの作業)を行うことで、学校を愛する心を育み、自然を大切にする心を育てる学習を行っている。

②国際理解に係わる教育

 金沢の姉妹都市とその国(中国、韓国、アメリカ、ベルギー)について調べ各国の交流員を招いて交流会を実施した。姉妹都市(国)と金沢(日本)との比較・検証に取り組み、各国ごとにまとめ、交流会の感想とともに掲示した。

③世界遺産や地域遺産に係わる活動

 【1年生】「郷土金沢の伝統文化」
 地域の伝統や文化の継承を目指した取組として、フィールドワークを通して各自の課題の調査をし、郷土金沢を理解する学習を行った。観光都市金沢、金沢の伝統工芸、金沢の歴史、金沢の食文化、金沢の文豪、金沢の祭りなど班ごとにテーマを決め、その後調査結果をまとめ、壁新聞として発表した。

 【2年生】「伝統文化」
 同じ加賀藩の城下町である金沢と高岡の伝統文化の現状と課題について、各自が探究するテーマを設定し、現地でのフィールドワークを通して郷土の理解を深める学習を行った。初めて訪れる場所で金沢とは違う文化や歴史に触れ、多くのことを学ぶことができた。調査結果はそれぞれが壁新聞にまとめ、発表した。

 【3年生】「金沢と京都の伝統文化」「現代の世界」
 武家の伝統文化が残る金沢と公家の文化が残る京都の比較から、伝統文化について理解を深める学習を、京都班別学習を通して行った。学んだこと、感じたことをそれぞれが壁新聞にまとめ発表した。

来年度の活動計画

令和2年度の活動計画  

 本校では、生徒にとって身近であり、本市の大きな特色である「伝統文化」や自らが「生きる」ことを主な学習内容として、各分野の専門家からの指導や、個別・協同の探究活動を通して、これからの社会を生き抜く力としての情報収集力、課題解決力、表現力等を兼ね備えた持続可能な社会の担い手となる人材の育成を目指している。
 ユネスコスクールとしては、金沢ふるさと学習として「郷土金沢の伝統文化」(1年)「伝統文化」(2年)「金沢と京都・東京目黒区の伝統文化」「現代の社会」(3年)「表現活動」(全学年)を学習テーマとしている。
 新しく、オリンピック・パラリンピック教育として、ボランティアの意味、職場体験時のバリアフリー、ユニバーサルデザインの発見などとの交流や新聞記事などを通して、オリンピック・パラリンピックについての新たな発見をまとめる予定である。