2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 環境, 福祉, 持続可能な生産と消費

本校では、昨年度から附属鎌倉小学校・中学校の共通の学校教育目標として、「自立に向けてたくましく生きる~夢ふくらませ,心あたたかく,力あわせる~」を掲げ、昨年度までと同様に自立に向かう子を目指しています。「『なりたい自分』を夢みていますか」という言葉を掲げ、目指す姿を自分で意識し、考えて行動することができているか意識させています。
ユネスコ委員会を中心にESDに取り組み、子供たちが身のまわりの問題に対して自分たちにできることを考え、自分たちで計画して主体的に取り組んだり、仲間と協力したりする中で、創造的な活動に発展していくことを目指しています。

今年度は生物多様性と環境、福祉の視点からユネスコ委員会では大きく分けて以下の2つの活動に取り組みました。

1⃣ひょうたん池の整備と生物調査・藤棚にヒョウタンやカズラを栽培
ひょうたん池の中のヘドロや落ち葉を取り、生物の住みやすい環境を維持できるように取り組みました。令和2年度から今年度は継続して「鎌倉グリーンレンジャー」の方々に教えていただき、生き物にとってどのような環境がよいのか考えながら、生息している生き物を観察したり、整備作業を行ったりしました。今年度は「鎌倉グリーンレンジャー」の方々に教えていただく回数が減りましたが、昨年度もユネスコ委員会に所属していた子が前に教わったことを伝えるなど、子供同士で活動を引き継ぐ姿も見られました。

 

令和2年度にユネスコスクールSDGsアシストプロジェクトで助成していただいて設置した藤棚のカズラは徐々に茂ってきました。夏休みの高温期に水やりなしでもヒョウタンが育つようにするには今後、工夫が必要そうです。

 

②ユネスコ委員会でPRして取り組んだ福祉・エコ活動

・赤い羽根募金  ・ユニセフ募金
募金が何に使われるのか子供たちがスライドを作成し、朝会で説明し、理解してもらった上で募金活動を行いました。募金活動をする場所にユニセフ募金のポスターを掲示するなど、活動の意義をPRするなど、工夫しながら活動を行いました。

・書き損じ葉書や未使用切手の回収  ・テトラパックの回収
書き損じ葉書や未使用切手を集め、換金することで、募金を行うことができ、貧しい国の子供たちが学校に通うことができることを子供たちがスライドにまとめ、朝会で全校に伝えて、昨年度に引き続き回収を行いました。

以前から行っているテトラパックの回収ですが、回収の目的や、気を付けてほしいことなどを子供たちがスライドにまとめ、朝会で伝えました。学校給食でたまに出る緑茶や麦茶のパックは開きづらいけれども、紙とアルミニウムのリサイクルにつながり、ベルマークポイントの換算率が高いことを伝えたところ、前よりも開いてくれるクラスが増え、回収率が上がりました。

・鎌倉リサイクリエーション  ・テープ類の巻き芯の回収

洗剤やボディケア、ヘアケア、フェイスケア等の詰め替えパックを回収してリサイクルし、遊べるブロックにする活動をしている団体に協力し、昨年度から校内での回収を始めました。昨年度に引き続き子供たちが朝会でスライドを使ったり、実物を見せたりして、活動の目的や交換でもらえるブロックを紹介しました。回収ボックスを新調し、どのくらい集まっているか見やすくしました。

昨年度から始めたテープ類の紙製巻き芯を回収してリサイクルし、緑化活動に協力する活動にも継続して取り組み、ユネスコ委員会の回収コーナーの他に、図工室にも回収ボックスを設置しました。子供たちが活動をスライドにまとめて紹介したことで、テープ類の巻き芯を集めていることが少しずつ学校全体に伝わってきました。

 

③各クラスで取り組んだ総合的な学習でSDGsに関わるもの

・ビーチクリーニングで拾った海洋ゴミを使った図画工作の作品作り

・廃棄プラスチック問題の現状を伝え、プラスチック削減の必要性を伝えるためのアート型展示、学習発表

各クラスで取り組んだ総合的な学習を鎌小LIVEで発信し、他のクラスや保護者に伝えることで、現状を知ってもらったり、活動の輪を広げたりしました。

 

来年度の活動計画

2023年度は、ひょうたん池の整備をさらに進め、藤棚の植物が安定的に育つようにし、池や中庭に木陰ができるようにして、生き物が住みやすい環境を整えます。ヒョウタンは夏休みの乾燥で育ちにくさがあったので、保水できるように足元の植生についても工夫し、そこから森林の学習などとも繋げられたらよいと思います。多くの生き物が来ることで、生き物や環境への関心が高まり、学校の中の憩いの場・自然と触れ合う場にしたいと考えています。グリーンカーテンのヒョウタンやカズラなど、日常生活では、なかなか目にしない植物のおもしろさや多様性に目を向けたり、脱炭素社会への取り組みに関心をもったりする一助としたいです。ユネスコ委員会の子供たちだけでなく、学校全体で自然環境を守るという意識が高まるよう、朝会などで委員会から伝えたり、理科や生活科、総合的な学習などの授業での活用を考えたりしていきます。

環境問題については今年度のユネスコ委員会の活動や、ゴミや資源の問題について取り組んだクラスの鎌小LIVE(総合的な学習)の発表などを通じて、子供たち一人ひとりが自分たちの生活を見直し、リサイクル活動やゴミの減量など、身近な問題について自分自身が関わっていくように、ユネスコ委員会を中心に推進していけるとよいと思っています。

福祉分野においては、自分たちの身近なところからできることを考え、一人ひとりの小さな協力が集まって、世の中の役に立つこと、世界を変えていくことにつながることを感じられる活動が増えたので、2023年度も自分たちのしたことがどのように役立ったかを見えるように活動したいと考えています。

学校内でそれぞれのクラスが取り組んでいるSDGsに関することを校内・校外に発信して、広げていく活動に引き続き取り組みたいと考えています。そのために、ユネスコスクールの活動を学校ホームページやSNSを利用して、保護者や地域に発信していくことを計画しています。学校で子供たちが取り組んでいる活動に保護者や地域の方々が協力してくださり、子供たちが自己有用感を感じながら、社会のために活動していけるようにしたいと思います。