2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 気候変動, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育

本校は、「よりよい未来を創っていくために、学び考え行動する子」をテーマとし、本年度も「探究する子~自分ごととして主体的に学ぶ子~」の育成を目指している。
ユネスコスクールが重点的に取り組む分野『持続可能な開発および持続可能なライフスタイル』について、本校のけやき学習(生活科・総合的な学習の時間)ではESDの視点を取り入れながら、各学級で子どもの思いによる課題を設定し、単元を構成している。このけやき学習を中心に、他の教科やその他の教育活動においても、ESDを学びの視点ととらえ、ESDの実践を通して課題を見つけ、追究する力、よりよく表現する力、関わり合う育成を目標としている。

① 地域に関わる活動(2年生)
学区のお気に入りの場所について、5感(目・耳・鼻・口・手)をもとにお気に入りの理由をカードに書き、紹介し合う活動を行い、「ホタル
が見られる場所」や「地域のパン屋さん」などが紹介された。その後、紹介された「パン屋さん」や「酒店」を訪問しインタビューをさせても
らい、「地域の人に愛される店でいたい。」という店主の思いを知ることができた。また、地域の美しい自然にも出会い、環境を大切にしたい
という思いも高まった。

② わくわくリサイクル(3年3組)
色々なリサイクルマークが身の回りにあることをきっかけに、リサイクルに興味をもち、「リサイクル」についての学習を進めている。リサ
イクルってそもそも何だろう。リサイクルをしてもいいものは何だろう。溢れる子どもたちの疑問をもとに、課題を設定し活動している。校内
のリサイクルマークを探したり、リサイクルについて書籍やインターネットで調べ学習を行ったりした。分かったことを全校に知らせたいとい
う思いで、新聞を作り廊下に掲示した。また、自分たちにできそうなリサイクル活動の一つに、「牛乳パックからはがきを作ること」を挙げ、
外部講師に出前授業を依頼し、はがきの作り方を教わり、条件を変えて何度もはがき作りに挑戦した。現在も、より良いリサイクルはがきを作
るために試行錯誤を繰り返している。今後は、外のクラスにも「リサイクルはがき作り体験」をしてもらい、リサイクルについて考えたり、リ
サイクルはがきの活動を広めたりしていきたいと考えている。

③ 私たちの地球守り隊(5年4組)
興味があることを出し合った結果、「地球」というテーマに通じてることに気づいた。これをきっかけに、「私たちの地球を守りたい」とい
う思いが芽生えた。SDGs、地震防災、外来生物等、各自が興味を抱いた課題についてグループで追究した。調べて分かったことを紙芝居や
パワーポイントにまとめて伝え合い、課題意識を共有したり新たな知見に触れたりすることができた。今後は、この活動で学んだことを、各自
の生活に取り入れて実践することで、地球とのかかわりを考えてより良い行動を選択できる力が身に付くことを期待している。

④ 笑顔いっぱいプロジェクト ~みんなが自慢できる岩北地区に~ (6年3組)
自分だけではなく、周りの人にも笑顔になってほしいという子どもたちの思いから活動が始まった。まち探検で岩松北まちづくりセンター長
に話を聞いたり、岩北地区の良さを話し合ったりすることで、地域にある多くの自慢を再確認した。子供たちは見つけた自慢を「いろいろな人
(地域の人)にも知ってほしい。」という思いをもち、見つけた自慢を岩松北小の中で紹介するだけではだめだと気付いた。そこで多くの地域の
方が出入りする岩松北まちづくりセンターで紹介したらどうかと岩松北まちづくりセンター長にお願いをし、11月に「岩北地区の自慢」をテー
マにまちづくりセンターで「美術館」を開催することが決まった。まちづくりセンターに通い何度も準備をし、2週間ほどの期間で、岩松北地
区の自慢写真の展示やぬりえ、誰でもわかるごみカレンダーなどを展示した。岩松北地区の「自慢」を、これからも継承していきたいという思
いが生まれた。

来年度の活動計画

来年度のESDの実践として、以下の追及の筋道を立てている。

①本校のESDのテーマは「よりよい未来を創っていくために、学び考え行動する子」
②必要に応じて以前までの「学年の大テーマ」を参考に、学級のテーマを設定する。
③学級のテーマ
④個、グループのテーマ

この流れにより、学校体制としてESDの活動実践に取り組んでいる。
学年ごとの大テーマを廃止したことでけやき学習(生活科・総合的な学習の時間)の学級テーマが決めやすく、探究の可能性が広がり、子どもたちがより意欲的にけやき学習に取り組むようになったという肯定的な意見が多い。来年度も学校体制でESDの活動に取り組んでいく予定である。