2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 気候変動, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育

本校は、「よりよい未来を創っていくために、学び考え行動する子」をテーマとし、「探求する子~自分ごととして主体的に学ぶ子~」の育成を目指している。ユネスコスクールが重点的に取り組む分野『持続可能な開発および持続可能なライフスタイル』を通して、けやき学習(生活科・総合的な学習の時間)では、ESDの視点を取り入れながら、学級ごとに子どもの思いによる単元を構成している。けやき学習を中心に、他の教科やその他の教育活動においても、ESDを学びの視点と捉え、ESDの実践を通して課題を見つけ、追究する力、よりよく表現する力、学びを生活に生かす力、かかわり合う力の育成を目標としている。
6月19日に開かれた「第30回全国大会 静岡[富士山]大会」での実践発表では、本校のけやき学習を全国の皆様に紹介した。本校の岩北けやき学習だよりや、けやきカレンダー、生活科・総合的な学習の時間における身につけさせたい力の一覧表をはじめ、過去の実践について伝えることができた。
5年生は、昨年度に引き続き環境に係わる学習をしている。昨年度は株式会社LIXILの協力を受け、外付け日よけ(スタイルシェード)を使った検証実験を行い、全国の子どもたちに発信した。今年度は、昨年度学んだ暑さ対策についての研究を、地域に還元したいという思いをもった。思いを大切に、岩北地区の暑さ対策の現状を知るために調査に出かけたり、地域の人たちの声を聞くためにアンケートボックスを置いたりした。来年の夏に向けて、地域に向けた暑さ対策の探究をすすめている。この活動は、熱中症予防声掛けプロジェクト事務局が実施する「ひと涼みアワード2021」における官民連携部門で最優秀賞を受賞した。

来年度の活動計画

来年度のESDの実践として、以下の追究の筋道を立てている。
①本校のESDのテーマ「よりよい未来を創っていいくために、学び考え行動する子」
②必要に応じて一昨年度までの「学年の大テーマ」を参考に、学級のテーマを設定する。
③学級のテーマ
④個、グループのテーマ
この流れにより、学校体制として、ESDの活動実践に取り組んでいる。
2年前より学年のごとの大テーマを廃止したことで、けやき学習(生活科・総合的な学習の時間)の学級のテーマが決めやすく、探究の可能性が広がり、子ども達がより意欲的にけやき学習に取り組めるようになったという肯定的な意見が多い。一方で、けやき学習で環境問題に触れないまま卒業してしまう子がいるかもしれない等、学ぶ内容に偏りが生まれてしまうのではという懸念を抱いているのも確かである。そこで、年間を通しての大テーマは昨年度と同様に自由とするが、過去の大テーマを教師が意識し、活動の中で子どもの思いや気付きから結び付けられそうなところで大テーマの内容に結び付けた学びの探究ができるようにする。特に環境問題については1年の中で必ず触れるようにする。