2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 平和, 福祉

本校は,「進んで学ぶ子,仲よく助け合う子,たくましく元気な子」を教育目標として、「ESDを地域とともに磯辺を見つめ,学び,考えよう」と捉え、ESDの実践を通して,コミュニケーション能力,課題解決・追究能力,情報発信能力の力の育成を目標とした。
具体的には、総合的な学習や生活科を中心に地域との関連性や地域の特色を柱に、①地域との関わりに係る活動,②主体的に取り組む防災活動,③地域の歴史や文化にふれる活動を行った。
⓵ 地域との関わりに係る活動
「行ってきます!」2年生の大きなあいさつの声が学校に響いた。子どもたちが心待ちにしていた中華料理店「道」への見学の日。2年生は,生活科の授業で校区内の素敵な人「にじいろさん」を探す授業を行った。中華料理店で,料理の仕事内容の勉強をした。続いて,仕事に興味をもった子ども達は,夢中にシュウマイや餃子を作る体験活動を行った。その後,畳屋や新聞配達店に出かけ,お店の人にインタビューし,畳の作り方や新聞の配り方を一生懸命学習している姿もあった。出かけるときには,ママの会の人たちにいつもつきそってもらい,交通安全に気をつけて出かけている。
学習のまとめとして,見つけてきた「にじいろさん」について,グループごとに模造紙にまとめ,1年生に紹介する取り組み行った。
② 主体的に取り組む防災活動に係わる教育
6年生は,総合的な学習で「セーフティ磯辺」に取り組み,地震についてインターネットや本などを活用して調べた。出前授業では,避難所体験やけが人搬送法などの体験をさせていただき,災害時に自分たちにもできることがあると学んだ。次に,起震車体験で,地震の怖さを身をもって感じた子ども達は,「自分の身は自分で守るためにどうすればよいか」を考えることができた。学びの中で,子どもたちは,学校が避難所になっていることの大切さに気づいた。新型コロナウイルスが流行している今年,「災害が起き,学校が避難所になった場合,みんなが安心して過ごせる避難所にするためにはどうしたらよいか」について学級で話し合った。昨年度,福祉の学習で知りあった老人が発熱した場合,どう対応したらよいかを真剣に悩み,みんなで話し合うことができた。
10月には,学びの成果をポスターにまとめ,体育館で下級生に紹介することができた。これらの学習を通して,課題解決・追究能力,情報発信能力を育てることができた。

③  地域の歴史や文化にふれる活動
1年生は,お年寄りから学ぶ昔遊びの会を行った。子どもたちは,体育館と教室等の2か所に分かれて昔の遊びを教えていただいた。この体験の中で,説明や指示をしっかり聞いたり,遊びの楽しさを味わったり,わからないことを質問したりした。4年生は,今年度初めて総合的な学習で稲作の勉強をした。稲刈りの後に校区のおじいさんに千歯こきや足踏み脱穀機を使った脱穀体験や唐箕を使った籾の選別体験を行った。6年生は,社会科の戦争の歴史学習において,豊橋ユネスコ協会の方から豊橋の戦争遺跡について学んだ。豊橋公園に歴史の証人として今も残る当時の遺跡の紹介を受けた後,戦争の悲惨さ,命の大切さをについて教えていただいた。

来年度の活動計画

2年度の学習内容を基本として,活動計画を練っていく。ただし,以下の2点はおさえておく。
⓵ 地域を題材とした体験的な学習の継続
地域に関わる教科・領域について単元構想を立てるとともに,そこに関わる教材の開発及び整理・保存することで、人・もの・ことなどの地域資源の継続的な有効利用を目ざす。
② 地域の人材を活用した教育活動の推進
地域を巻き込んで実施することで,社会に開かれた学校を意識する。地域ボランティアさんの学校教育活動参加や子どもの地域ボランティア活動を通して,地域へのさらなる関わりや地域の一員として,地域に対する愛情を高めていく。