2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 福祉

本校は,「進んで学ぶ子,仲よく助け合う子,たくましく元気な子」を教育目標として、「ESDを地域とともに磯辺を見つめ,学び,考えよう」と捉え、ESDの実践を通して,コミュニケーション能力,課題解決・追究能力,情報発信能力の力の育成を目標とした。具体的には、総合的な学習や生活科を中心に地域との関連性や地域の特色を柱に、①老人クラブや福祉施設など地域各種団体との交流,②主体的に取り組む防災活動,③地域の歴史や文化にふれる活動を行った。

①老人クラブや福祉施設など地域各種団体との交流

3世代交流として,2年生とママの会,老人クラブで,10月8日に芋ほりを行った。畑に着くと,「あっ,サツマイモがある。」,「あのおイモ,大きそう。」と,歓声があがった。各クラスで,自分たちがつるさしを行った畝に分かれて並ぶと待ちきれない様子。掘り始めると,「やったあ。」,「大きいよ。」「4個もいっぺんにとれた。」と,次々と大きなサツマイモを掘り出していった。「名人,助けて。」と,なかなか掘り出せないサツマイモを何とかしようとしていた子が,老人クラブの方を呼んで助けてもらっている姿がたくさん見られた。手伝ってもらって掘り出せたサツマイモを片手に子どもたちは,「やっぱり芋ほり名人だ。」と言って,感心していた。学校に戻ると,国語で学習したお礼の手紙を書きたいと,心をこめて手紙を書くことができた。5年生では「ハートフル磯辺」を合言葉に,障害者福祉や高齢者福祉について考え,体験する活動を行った。磯辺の地域福祉について考え,地域の高齢者との交流を通して,すべての人が住みやすい町とは何かを考えることができた。

②主体的に取り組む防災活動に係わる教育

6年生は総合的な学習で「みんなで助かりたい!!ぼく・わたしにできること-セーフティ磯辺―」をテーマに防災学習に取り組んだ。地震が起きたときと起きた後に自分ができることは何かについて学習をすすめた。校長先生に相談して,6年生が中心で企画運営した避難訓練。無駄口や真剣さが見られない子どもの姿を見て,危機感を感じた6年生はチラシやポスターを作成し,休み時間に各教室に防災活動の大切さを話す姿が見られた。避難所開設について,校区に出かけて備蓄品調べをしたり,市の防災管理課にお願いして避難所体験をしたりして,地震が起きた後,何をすべきかを学ぶことができた。1月には,学びの成果発表として,地域の方を招いて「ミニ避難所設営」を行う予定である。これらの学習を通して,課題解決・追究能力,情報発信能力を育てることができた。

③地域の歴史や文化にふれる活動

1年生では,お年寄りから昔遊びを学ぶ会を行った。昔遊びを教えていだだくことを通して,昔遊びの楽しさを味わったり,説明や指示をしっかりと聞いたり,わからないことを質問したりして,遊びを深めることを目標にした。さらに学んだことを保育園の子たちに発表する場をもった。当日は80名程の園児が来校し,1年生が創意工夫して飾り付けたお店で一緒に楽しく遊ぶ姿が見られた。3年生は校区のキャベツ栽培をしている農家の方を招き,大きくて美味しいキャベツづくりを学習した。4年生は社会科「郷土の発展をつくす」学習で,校区のため池と農業用水の建設について,校区の方を招いて学習をすすめた。6年生は,社会科の戦争の歴史学習において,豊橋ユネスコ協会の方と豊橋の戦争遺跡について交流会をもった。豊橋公園や愛知大学に歴史の証人として,今も残る当時の遺跡の紹介を受けた後,各グループに分かれて,戦争の悲惨さ,命の大切さについて話し合った。

来年度の活動計画

基本的に31年度(R元年度)の学習内容を基本として,活動計画を練っていく。ただし,以下の2点は抑えておく。

①地域を題材とした体験的な学習の継続

地域に関わる教科・領域について単元構想を立てるとともに,そこに関わる教材の開発及び整理・保存することで、人・もの・ことなどの地域資源の継続的な有効利用を目指す。

②地域の人材を活用した教育活動の推進

 地域を巻き込んで実施することで,社会に開かれた学校を意識する。地域ボランティアさんの学校教育活動参加や子どもの地域ボランティア活動を通して,地域のさらなる関わりや地域の一員として,地域に対する愛情を高めていく。