2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 平和, 福祉, 持続可能な生産と消費

本校は,「進んで学ぶ子,仲よく助け合う子,たくましく元気な子」を教育目標とし,ESDの目標を「地域とともに磯辺を見つめ,学び,考えよう」ととらえ,実践を通して,コミュニケーション能力,課題解決・追究能力,情報発信能力の育成を務めている。

具体的には,総合的な学習や生活科を中心に,地域との関連性や地域の特色を柱に,①地域との関わり,②地域と取り組む福祉・防災活動,③地域の歴史と文化にふれる活動を行った。

地域との関わりに係る活動

「行ってきます!」2年生の大きなあいさつの声が学校に響いた。子どもたちが心待ちにしていた見学の日。2年生は,生活科の授業で校区内の素敵な人「かがやきさん」を探す授業を行った。3組は中華料理店「道」で,料理の仕事内容の勉強をした。ニワトリの肉をさばく様子を見て,プロの仕事のすごさを体験した。その後,1組は畳屋,2組は新聞配達店に出かけ,お店の人にインタビューし,畳の作り方や新聞の配り方の体験をし,喜ぶ姿もあった。出かけるときには,交通安全に気をつけて出かけている。

学習のまとめとして,見つけてきた「かがやきさん」について,学級ごとに画用紙にまとめたり,劇にしたりして,他の学級に「かがやきさん」の自慢大会として紹介する取り組みを行った。

地域と取り組む福祉・防災活動に関わる教育

5年生の総合的な学習「福祉 ハートフル磯辺」では,車椅子で生活をしている方の話を聞き,前向きに行動していることを学んだり,装具を身に着けた高齢者体験をした後,地域のデイケアサービスに行き,お年寄りと交流活動をしたりした。

6年生は,総合的な学習で「防災 セーフティ磯辺」に取り組み,地震についてインターネットや本などを活用して調べた。出前授業では,避難所体験やけが人搬送法などの体験をさせていただき,災害時に自分たちにもできることがあると学んだ。次に,起震車体験で,地震の怖さを身をもって感じた子ども達は,「自分の身は自分で守るためにどうすればよいか」を考えることができた。学びの中で,子どもたちは,学校が避難所になっていることの大切さに気づいた。

地域の歴史と文化にふれる活動に係わる学習

1年生は,お年寄りから学ぶ昔遊びの会を行った。子どもたちは,教室と図工室,渡り廊下の3か所に分かれて昔の遊びを教えていただいた。この体験の中で,説明や指示をしっかり聞いたり,遊びの楽しさを味わったり,わからないことを質問したりした。

4年生は,総合的な学習で稲作の勉強をした。稲刈りの後に校区の農家の方をゲストティーチャーに招き、千歯こきや足踏み脱穀機を使った脱穀体験や唐箕を使った籾の選別体験を行った。そして,社会科の郷土学習では,校区にある神野新田の歴史について,地域の古老が体験してきた話を聞いたり,昔からある堤防や大水の排水施設の見学,堤防づくり体験等を行ったりした。地域の人々の思いを受け継いだ神野新田の未来の姿を考える授業をまとめとした。

来年度の活動計画

3年度の学習内容を基本として,活動計画を練っていく。ただし,以下の2点はおさえておく。
⓵ 地域を題材とした体験的な学習の継続
地域に関わる教科・領域について単元構想を立てるとともに,そこに関わる教材の開発及び整理・保存することで、人・もの・ことなどの地域資源の継続的な有効利用を目ざす。
② 地域の人材を活用した教育活動の推進
地域を巻き込んで実施することで,社会に開かれた学校を意識する。地域ボランティアさんの学校教育活動参加や子どもの地域ボランティア活動を通して,地域へのさらなる関わりや地域の一員として,地域に対する愛情を高めていく。