2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 国際理解, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困

本校は総合学科高校として、地域の特色を教育にも反映させ、「グローバルな視点で変革を起こす力を育成するとともに、これからの社会をリードすることができる社会的包容力を身に付けた人材の輩出」を目標としている。2021年度は学校教育目標にユネスコスクール・SDGsの推進を掲げ、学校全体で取り組んでいる。地域には企業や工場に加えグローバルな資源も多く、総合学科ならではの「産業社会と人間」や「総合的な探究の時間」を通して、SDGsやキャリア教育をテーマにアプローチを行い、これから社会で必要とされている『課題解決力』『想像力』『協働する力』を養えるよう取組んでいる。具体的には、地域との連携を柱に、① 持続可能な社会 をめざした取り組み ②人権講演会 ③ イタリアの高校生との交流 などの活動を行った。

①  持続可能な社会をめざした活動

・1年「産業社会と人間」や2年「総合的な探究の時間」において、『浪速区で2030SDGsゴール達成をめざせ』と題して地元の企業や機関と連携を行い、SDGsをテーマにグループごとに研究発表や地域活動に関する取り組みを実施しました。おもな連携先は、「子ども食堂チェリー」「YOLOBASE」「釜ヶ崎支援機構」「部落解放同盟浪速支部」「JT」「南海電鉄」「クボタ」「大阪市一般廃棄物適正処理協会」など約30団体でした。

・生徒有志による古着回収及び寄付の実施。

現代社会においては、大量に捨てられる衣服がある一方、十分に行き渡らない人々が多くいます。このことに問題意識をもった自治会生徒が呼びかけ、いらなくなった古着を回収し、必要とする人々に寄付をする取り組みを開催しました。余った衣服については、地元の浪速区へ寄付し、浪速区を通じて必要な人々へ届けてもらうことにしました。

・ペットボトルキャップの回収

ペットボトルキャップを回収することで、開発途上国の子どもたちにワクチンを贈る取り組みに参加しています。

② 人権講演会

1年生の「産業社会と人間」の授業の中で、本校の近隣の地域を知るという観点から生田武志氏の講演会を毎年開催しています。これにより、あいりん地域の状況を詳しく知ることができました。

③ イタリアの高校生とSDGsをテーマにオンライン会議

本校で特別非常勤講師として、イタリア語文化研究の授業を担当していただいているラナ先生の紹介により、イタリアのCARLO DELL’ACQUA高校の生徒とSDGsをテーマにオンライン会議を実施しています。

来年度の活動計画

1年「産業社会と人間」2年「総合的な探究の時間」において、SDGsをテーマに社会とのつながりを考え、社会にあるさまざまな課題について、深く掘り下げ考えていく。その中で、自分たちにできることを発見し、発見→実践→考察→再発見を繰り返す学びのシステムの構築を行う。

具体的には、①「ホームレス問題」をテーマに人権講演を実施 ② 浪速区及び地元企業との連携を通してSDGsへの取り組み ③ 各教科におけるSDGsの視点からの教材の開発 の実施などを計画している。