2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 平和

次々年度、本校の国際教養科が国際文化科に改変されることを受け、教育活動の中にどのようにしてSDGsを取り込むかが校内的議論となっている。本校では「国際社会の各分野で活躍し、日本の文化を世界に発信できる人材の育成」を柱として、SDGsを考慮に入れたESDを本校における探究学習の核と位置づける。そして地域や国際社会の問題を考えていく中で、課題解決能力を養い、社会に積極的にかかわることのできる人材を育成することを目標とする。具体的には、「社会とのかかわり・人とのつながり」を柱に、国際理解・異文化理解に係わる学習、②世界遺産や地域遺産等に係わる学習(日本の伝統文化等の学習)とその発信を行った。

   国際理解に係わる活動

外国の学校との交流

 

1 台湾との交流 ここ数年、修学旅行で台湾を訪れているが、その時に学校交流を行う南崁
高級中学の来日は残念ながらなかった。2020年来校されるよていである。
2 オーストラリア海外滞在研修の実施 メルボルンにあるカ―ラムダウンズ校の協力を得て、
教員2名の引率により、生徒20名による海外滞在研修を実施した。地元の家庭にホームステイをしながら、授業に参加し、英会話能力の向上と国際理解の深化、およびコミュニケーション能力の向上につとめた。ホームステイ先は一般家庭であり、原則一名ずつが滞在するので、コミュニケーションのためには英語もしくノンバーバルなコミュニケーション以外に方法はなく、15日間の滞在が終わるころにはコミュニケーション能力において長足の進歩をとげ、たくましくなって帰ってくる。

②   世界遺産や地域遺産等に係わる学習
日本史の授業の教材として栽培している楮(コウゾ)から、和紙を作るという実践をした。和紙はユネスコの文化遺産に制定されており、その加工の手順を学ぶことはESD活動としてふさわしい。楮栽培、加工は生物飼育部の活動として行った。また藍(アイ)を種子から栽培し、乾燥させて布などを染める活動も生物飼育部の活動として実施し、文化祭では来校者に体験してもらった。
またSDGsの「陸の豊かさも守ろう」という目標を意識して、校内の食用となる植物の調査を行い、イチョウの木から銀杏を採取してみんなで食べるという活動も行った。

来年度の活動計画

国際理解、国際交流の活動については、原則本年度より活発に実施する予定である。ただし交流校の都合で、中止、縮小になることもありうる。海外滞在研修についてはすでに準備を始めているところであるが、予算的にかなり苦しくなってきているのも事実である。世界遺産や地域遺産にかかわる学習については、和紙の作成、藍染めなどに関しては、今年度の活動を通じて、日本人にもあまりなじみがないことを強く感じた。そこで普及、啓蒙活動の一環としてPTAによびかけ、希望者に紙漉き体験、藍染体験をしてもらい、大規模に実施することを予定している。さらにSDGs教育をESDと関連付け、総合の時間などでより具体的に計画的に実施する予定である。