2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 福祉

本校は今年度も、世界平和・持続可能な社会の実現、伝統文化の尊重を図るために、地域社会との連携をおこないながら、以下のような活動をおこなった。

・ウクライナ語に絵本を翻訳した大学生との交流活動
6・7月、絵本「へいわってどんなこと?」をウクライナ語に翻訳され、読み聞かせ動画配信に取り組まれた滋賀大学の学生との交流活動をおこなった。
「西中人権を考える日」の朝の校内放送で、全3回にわたって翻訳活動に携わった学生さんに来校してもらい、翻訳に込めた平和への想いを語っていただいた。
「小さな一歩が世界を変える力を秘めている。」
平和の実現のために自分たちにできる行動を積み重ねることで、やがてそれが結実することを実感させていただいた。
その後、7月中旬に本校生徒と上記滋賀大生との意見交換会をおこなった。平和の実現のために自分たちにできることは何かを考えて交流し合う良い機会となった。

・「夢・キャリア教室」
自分らしい生き方について考え、夢や目標の実現に向けて一歩を踏み出すことをねらいとし、夏休み中に有志を募り、「夢・キャリア教室」を実施した。
「誰かをサポートできるような人間になりたい」「人々の暮らしを守る警察官になりたい」など、生徒が自分の夢や目標を力強く語り、よりよい社会や人生の実現に向けて、今自分が具体的にできることは何かを考え、各自が自分の手帳に書き込み、実践に繋げた。
ゲストとして前述のウクライナ語に絵本を翻訳された大学生にも来ていただき、「平和実現のための活動をしていることが、自分らしい生き方につながっている」と語っていただき、生徒たちは自分らしい人生を積極的に創造することの大切さを実感することができた。

・ポーランドの中学生とのオンライン交流会
12月、ウクライナ語に絵本を翻訳された滋賀大学との交流を縁とし、滋賀大学と繋がりのあるウクライナの隣国ポーランドの中学生とのオンライン交流会をおこなった。
代表生徒が英語を共通語として用いて、身近な話題で楽しく会話をした。ポーランドの中学校には50人ほどのウクライナからの学生が勉強していることなども話題に上がり、生徒たちは興味深く話を聴いていた。

・「ウクライナ緊急募金」
ウクライナの子どもたちの命を守るための支援活動として、募金活動をおこなっている。資源回収を全校に呼びかけ、収益金をユニセフに寄贈する予定である。自分たちの力でできる人道支援をおこなうことの重要性を認識する機会となっている。

・高齢者の方々へのクリスマスカード配布
12月、地域在住の高齢者の方々に全校生徒がクリスマスカードを作成し、贈る活動をおこなった。全校一斉に学級活動の時間を設定し、イラストや言葉を添えて作成した。そして民生委員の方々にも協力していただきながら、有志の生徒で各家庭を訪問してお渡しし、高齢者の方々と交流をすることができた。日頃から地域の方々に支えられていることを学び、感謝の思いを新たにする良い機会となった。
なお今年度は生徒の提案により学校でウクライナの国花であるヒマワリを育てたため、その花の種も合わせて地域に配付した。
配付した地域の方からは、喜びとお礼を伝える手紙をいただいた。

・伝統芸能「狂言」鑑賞
11月、地域のロータリクラブの支援のもと、彦根藩にゆかりのある京都の茂山狂言会が演じる狂言を、全校生徒が彦根城博物館で鑑賞した。
実際の能舞台で鑑賞することを通し、狂言ならではのセリフの響きや独特のリズム・ユーモアを味わうなかで、地域への愛着や誇り、伝統芸能への理解を深める機会となった。

・和紙写真卒業記念制作
3学期、地域在住の写真家の方から和紙写真を寄贈いただいた。そのことを繋がりとし、日本和紙写真協会の支援のもと、伝統工芸である和紙に卒業生の夢や目標をテーマとして制作した書作品を印刷し、展示する企画が現在進行している。2月には伝統工芸である和紙や和紙写真への理解を深める講演会も実施する予定である。
日本が誇るべき伝統工芸・文化・芸術を今後どう継承していくか、和紙と写真が融合することで世界的にも注目を受けつつある和紙写真というジャンルから、その方向性を探っていきたい。

来年度の活動計画

グローバルな視点で平和や持続可能な社会の実現を考え、ローカルに、具体的に活動できる生徒の育成を図って次年度からも活動を継続したい。

主に平和・福祉・環境・地域文化に関わる活動を一層促進するために、生徒会活動・地域交流の更なる活性化を図りたい。

《活動例》
・地域の方との交流活動(清掃・資源回収・クリスマスカード配付等)
・オンラインでの国際交流
・文化芸術鑑賞
・夢や目標を表現する活動 等