2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 国際理解, 持続可能な生産と消費

本校は、多くの観光客が訪れる「国宝彦根城」の内堀内、かつての藩校の跡地に位置しており、歴史・文化を身近に感じることができるほか、日本一広い琵琶湖まで徒歩10分という豊かな自然環境の下、「品格の養い 変革への挑戦」をスローガンに、地域や関係機関との連携を密にしながら教育の推進を図っている。
 本校おプロジェクトは大きく分けて3つの柱で構成されている。
「自然・環境」「生き方」「文化・産業・歴史」である。この3つの柱を継続的に学ぶことを通して、持続可能な社会の担い手を育成している。
①【自然・環境】
滋賀の豊かな自然や母なる琵琶湖をはじめとする身近な環境や、地球全体を視野に入れた環境などに関心を持ち、これらの環境に対する人間としての責任と役割を理解し、環境にやさしい生活や地域の環境保全活動の積極的な行動と、環境に配慮した生き方の育成が重要と考え、以下の取組を行っている。
 ◎農業体験(第1学年+有志)
 校区内にある耕作者の高齢化のため耕作放棄された農地を借り受け、市の農林水産課や地域の農家の方の指導を受けながら、スイートコーン・ポップコーン・里芋の栽培を行っている。苗植えから収穫まで汗を流し活動しながら、農作物を育てることの難しさや楽しさ、食の安全等について知識を深め、地産地消のメリットを学ぶ機会となっている。
 ◎全学年湖岸清掃・びわ湖の日の取組
 5月30日(ごみゼロの日)には、学校外の清掃活動に取り組んでいる。また、7月1日のびわ湖の日にあわせて、環境を考えて全校でボランティア清掃活動に取り組んでおり、3年生がその活動の中心となり企画・運営を行い、下級生を指導している。また、年間を通じて各地域で取り組まれている清掃・環境保全活動にも大人に混じって参加し協働活動を行っている。

②【生き方】
 職業や自己の進路を考えることを通して、社会生活に関する関心を高め、自らの役割を考え、将来に対するビジョンを描く力を養ったり、コミュニケーション能力を高めたりしている。
 ◎職場体験(第2学年)
 将来の職業をもとに各自で考えた職場で体験実習を行い、社会の仕組みについて理解を深めた。また、仕事を行う上で協力することの大切さ、あいさつやコミュニケーションの重要性を体験から学ぶことができた。
 ◎進路選択(第2、3学年)
 自己の特性を知り、将来の進路について真剣に考える時間を設定している。自分の進路を実現させるために、高校への体験入学や学校説明会に積極的に参加できる行動力や実践力を身につけるなど、自らが選択した将来のあるべき姿を目指して、計画的に人生を切り開き、よりよい社会の実現に向けて努力する態度を養うことができた。
 ◎生徒会活動
 「虹の架け橋プロジェクト」という名で、彦根市7中学校の生徒会が協力して、いじめの未然防止のために自分たちができることを考え、実行した。「身近な人権について考える ~私たちにできることはなんだろう~」というテーマで、3年生を中心とした生徒会メンバーがファシリテーター役を務め、下学年のクラスに出向き考える機会を持つことができた。
 それぞれのクラスの現状にあわせ、対策を具体的に考えることができた。最終的に、生徒会が活動内容を集約し、「西中人権宣言」をつくりあげた。
 この取組は、2019年度近畿ESDコンソーシアム成果発表会にて報告することができた。
③【文化・産業・歴史】
 ◎修学旅行での交流(第3学年)
 我が町彦根の文化や歴史、自然等について、他校に出向いて紹介する活動からその良さを認識する活動を行った。修学旅行の時期に江田島(広島)のユネスコスクール加盟校である江田島市立三高中学校との交流を行った。双方を比較しながら調べ学習を行うことで文化や歴史についての深く知ることができた。学習を進めるにつれ愛着を深め、地域を愛する心を養うことができた。

来年度の活動計画

 前年度の計画をより深化させた活動を盛り込みたい。地域からの要望として、住民の高齢化に伴い、若手の協力を必要とされている。中学生の地域活動参加をこれまで以上に積極的にしていきたい。
 また、オーストラリアのユネスコスクール加盟校との交流が、スカイプシステムの不調により実施が滞っているので、ハード面を整備し、積極的な活動につなげたいと思う。