2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 人権, 福祉

本校は、「様々な文化や人との関わりをとおして、相互理解を深めながら共生することができる生徒の育成」を活動テーマとして、ESDを他者との関係性、社会との関係性を認識し、「関わり」「つながり」を尊重できる個人を育むことと捉え、ESDの実践を通して、異なる文化をもつ人々や、幼児、お年寄り、ハンディをもつ方など様々な立場の人を理解し、受容しながら共生することのできる態度や能力、多様な他者との関わりの中で、自分の考えや意見を自ら発信し、他者の主張を受け止め、議論をまとめ上げ、具体的に行動することのできる態度・能力を育成することを目標とした。
具体的には、絵本作りとリサイクル運動を柱とし、①絵本作りと幼稚園実習②絵本作りと国際交流③生徒会によるリサイクル運動の展開を行った。

①絵本作りと幼稚園実習
本校では、開校当初から第2学年家庭科の時間において、生徒全員が1冊ずつオリジナルの物語の絵本を作る活動を行っている。今年度も、様々なテーマで工夫を凝らした個性的な作品が数多く出来上がった。12月には自分の絵本を持参して地域の幼稚園を訪問し、園児に読み聞かせを行った。

②絵本作りと国際交流
第2学年で作成した絵本を、春休みの宿題として英訳を行う。その中から日本の文化や伝統をテーマとしたものを数冊選び、富谷市の台湾研修に持参して、ホームステイ先で読み聞かせを行った。異文化交流の1つのきっかけとして活用した。また、報告会を実施し、研修の成果を全校で共有した。

③生徒会によるリサイクル運動の展開
生徒会執行部が中心となり、リサイクルで発生する利益を、発展途上国の子ども向けワクチン代として寄付することを目標として、全校生徒にペットボトルキャップの回収を呼びかけ、リサイクルする「エコキャップ運動」を行っている。また、この活動に加え、生徒会緑化整備委員会が主体となって定期的にアルミ缶回収を行い、その収益を車椅子の寄贈につなげている。 

来年度の活動計画

今年度の新たな試みとして、エコキャップ運動を行った。これは、昨年度後期の生徒会役員選挙の公約として1人の生徒が提案したことがきっかけであり、今では地道な呼びかけにより、全校生徒に活動として定着しつつある。この流れを大切にして、来年度は、ワクチンを必要としている国の現状を理解させ、活動の意義を考えさせながら、継続して取り組んでいきたい。また、絵本作りは開校当初から続いている活動である。今後も継続していくとともに、地域の幼稚園や富谷市の台湾研修での読み聞かせにとどまらず、地域交流や国際交流のきっかけとして、新たに活用できる場を模索していきたい。
相互理解と協働を活動の軸とし、SDGsの視点から、これまでの教育活動を見直し、ESDを意識した取組を行っていく。