2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

エネルギー, 環境, 人権, 福祉

本校は、「美しい心と 夢と たくましく生きる力」を学校理念として、ESDを持続可能な社会を創造する人材を育てる教育と捉えている。そこで、児童にはさまざまな実践を通して、豊かな感性をもち、地域の未来、地球の未来について自ら考え、行動できる力を育成したいと考えた。

具体的には、環境と人権を中心に、①自然・環境を考える学習、②人権・人との関わりを考える学習や活動を行った。

 

①自然・環境を考える学習や活動

(1)自然を知る活動

5月に地域の方を講師に招き、4年生がホタルの生態について学習した。昔、萩原町に多く生息していたヘイケボタルの住み家や繁殖の方法を教えていただき、自分たちもホタルの生きられる環境を作っていきたい、自分たちでもホタルの飼育をしてみたいという気持ちをもった。学習会後、クラスごとにホタルの幼虫の育て方や世話の仕方を教えていただき、飼育をした。6月には、成虫になったホタルの鑑賞会を開催し、児童や保護者が鑑賞した。光を放ちながら飛び交うホタルの姿を見た児童は、美しさに感動し、この先もホタルが生息できる環境を自分たちの手で守っていきたいと考えるようになった。

(2)自然を守る活動

1.エコパトロール

総合的な学習の時間に「環境」をテーマに学習している4年生の児童が中心となって、休み時間に「エコパトロール」を行った。校内をパトロールし、節水・節電の呼びかけを行ったり、水が出しっぱなしになっていないか、無駄に電気を使っているところはないかを確認したりした。パトロールの結果は、児童が表にまとめて掲示するとともに、放送で全校に紹介するなど地球の環境保持への意識向上を図った。また、5・6年生の環境美化委員によるリサイクルの促進を行った。新聞紙や段ボール、手のひらより大きいサイズの雑紙を回収し、ごみの減量を図った。各クラスから集まった資源の量はグラフにし、昇降口に掲示した。

2.チンドン祭りクリーンボランティア

萩原商店街で年に2回開催されるチンドン祭りに児童が「ちびっこクリーンボランティア」として参加し、ごみの分別回収を呼びかけた。児童の呼びかけで、祭りに参加していた方々にも分別の意識をもっていただくことができた。ボランティアに参加した児童は、自分たちの呼びかけによって分別され、ごみの減量につながることや、自分たちが地域の一員として街を美しく保てることに喜び感じていた。

 

②人権・人との関わりを考える学習や活動

(1)あいさつ運動

萩原地区では、毎月第2週目を「あいさつ週間」に設定し、地域をあげてあいさつ運動を行った。校内では、児童会役員や生活安全委員が中心となって、全校にあいさつを呼びかけた。活動時には「笑顔であいさつをしよう」「相手の目を見て気持ちを込めてあいさつしよう」など、めあてを決めて取り組んだ。皆で意識してめあてを達成できるよう、委員会でポスターを作成した。毎月の積み重ねによってあいさつが習慣化され、校内に限らず、どこでもだれにでも気持ちのよいあいさつができるようになっていった。また、児童たちは「あいさつは萩原の伝統だ」という意識をもっているため、今後も人との円滑な関係を築くためにあいさつを大切にさせたい。

(2)人権教室

12月に4名の人権擁護委員を招いて「人権とは何か」や「命の尊さ」など人権に関する話を聞いた。また、発達段階に合わせた内容のDVDを視聴し、人権意識を高めた。児童は改めて人権について考えることで、自分自身を大切にするとともに、周りの人も大切にしたいという気持ちをもつことができた。他にも、人権週間に合わせて「はぎわらなかよし週間」を設定し、児童はペア学年で交流したり、各学級でいじめのない学校を作るためのスローガンを考えたりした。道徳の授業でも人権を題材にした資料を扱い、意見交流や議論を通して、生命の尊さについて深く考えることができた。

来年度の活動計画

来年度も引き続き、総合的な学習の時間、学級活動、道徳、各教科の時間や学校行事等と関連付け、児童が自分たちのくらす町や地球の未来を考えさせたい。また、新型コロナ感染症の影響もあり、人との関わりが希薄になりがちな今だからこそ、どう人と関わるか、そのために大切なことは何かについても考えさせたいと思っている。