2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

平和, 人権

本校は、「気づき、考え、やり抜くことのできる、心身ともにたくましく、思いやりのある生徒の育成」を学校教育目標としている。ESDを「地球規模の課題を自分のこととして捉え、身近なところから取り組むことにより,課題の解決につながる新たな価値観や行動を生み出すこと、そしてそれによって持続可能な社会を創造していくことを目指す学習や活動である」と捉え、指導している。そして,ESDの実践を総合的な学習の時間での「平和」をテーマとした横断的・総合的な学習や探究的な学習を通して、国際社会における様々な問題と自らの日常生活や身近な社会を結びつけて課題を見つけ出し、よりよく解決する資質や能力を養うとともに,主体的,協同的に取り組む態度を身に付け、自己の生き方を考えることができることを目標に取り組んでいる。

具体的には、1学年では広島から考える平和、2学年では日本から考える平和、3学年では地球規模・国際社会の平和について学習し、様々な問題と自らの日常生活や身近な社会を結びつけて自分たちにできる身近なことについて考え、さらには、SDGsにかかわることの発信へと結びつけている。

1.広島から考える平和(第1学年)

例年5月末に、川崎折り鶴の会 会長 森政 忠雄 氏(昭和20年古田小学校卒業)から原子爆弾等にかかわる基本的な知識や実際の被爆体験を聞き、平和について考える集会を行っていたが、今年度も実施はかなわなかった。しかし、7月のフィールドワークは実施することができ、ビデオ視聴やパンフレット・関連資料と合わせ、調べ学習を進め、戦争・原爆の悲惨さ、そして被爆体験を伝えていくことの意義を深く考えるとともに、世界平和を築き、持続していくことの意識を高める取組を行うことができた。

 

2.日本から考える平和(第2学年)

日本の平和に関して自分の日常生活と関連づけて課題を見つけ,解決するための方法を考え,発信し,討議・議論を行うことで,日本の平和について深く考える力を育てることを目標にしている。今年度は、昨年度実施できなかった川崎折り鶴の会 会長 森政 忠雄 氏の貴重なお話・資料等をデータとして送っていただき、本校教員による読み上げを中心に、改めて被爆体験等をもとに、広島の原爆、そして戦争について学習することができた。さらに、修学旅行での総合的な学習として、鹿児島知覧特攻平和資料館に行く予定としていたが、修学旅行が延期となってしまったため、2月に目的地を長崎に変更し、長崎の原爆の実態を学び、当時の状況を学習するとともに、戦争の悲惨さ・悲しさについて改めて考えることとし、日本の平和についてより理解を深めるとともに、次年度への取組につなげていきたいと考えている。

 

3.国際社会の平和(第3学年)

視点を地球規模に広げ、国際社会の平和に関わる問題を自分の日常生活と関連づけて課題を見つけ,解決するための方法を考え,その考えを発信することで、世界の平和について深く考える力を育てることを目標にしている。「平和な社会を築いていく人間として,私たちはどんなことを考えなければならないのか」をテーマにグループに分かれ、課題を見つけて調べ、自分たちの考えも含めて発表用にまとめ、クラス内で交流し、ポスターセッション式で学年全体や保護者等に発信することができた。さらには、11月には宮島でフィールドワークを実施し、訪れる人たちにインタビューやアンケート調査等を行い、そのまとめを通して、平和とともに、広くSDGsについて考え、理解を深めるとともに、持続・発信してくことの重要性について学ぶことができた。

 

来年度の活動計画

3年間で一貫した学習活動を計画している。1年目には広島から学ぶ平和。2年目には日本から考える平和。3年目には日本から世界に発信する平和、さらには広くSDGsについて学習する予定である。