2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

エネルギー, 平和, 人権, 持続可能な生産と消費, 食育

本校は、地域に愛着と誇りを持ち,変化の激しい社会をたくましく生きる子どもを育てるために「優しい心をもち 仲間とともにたくましく生きぬく子どもを育てる」を学校理念としている。これまでの指導計画や指導方法をSDGsのゴールの視点で見直すことで,学校全体で系統的に学習を進めていけるように工夫改善を図り,地域や他の教育機関と「つながり」を持ちながら,質の高い教育に向けて学校全体で動き出そうとしている。教科横断的な「つながり」と人的・物的リソースとの「つながり」を意識した学習で,ここではSDGsの主に15・16・8と関わる学習を記す。

1.主に「15:陸の豊かさも守ろう」にかかわる学習(3年生)

3年生は,今年度,山手町で育てられている伝統野菜の「青大きゅうり」と「下志和地なす」などに注目しながら,野菜を育てていく学習を展開していった。児童が植え方や育て方を調べていく中で,自分たちの住んでいる地域にも野菜作りをされている農家の方がいることを知り,「教えてもらいたい!」という思いから,地域の農家の方にサポートをお願いした。植え方から水やりの量,収穫までの注意点なども学校に来て頂き,一緒に作業のサポートをして頂きながら,指導を頂いた。この学習を通して,自分達で育てる楽しさや難しさを知り,もっと野菜を育ててみたいという思いと同時に,福山の伝統野菜に興味をもった学習内容であった。

2.主に「16:平和と公平をすべての人に」に関わる学習(4年生)

4年生は,学校敷地内にあるばら園のお世話から学習を始め,ローズマインド(思いやり 優しさ 助け合いの心)を育みながら,平和について学ぶ学習を行った。子どもたちは先輩からばら園のお世話を引き継ぎ,市の職員から剪定の仕方や福山にばらが植えられるようになった歴史を教えていただいた。また,福山空襲やホロコーストについても学習し,平和についての考えを深めた。福山の平和を願い,自分たちにできることを考え,学習を進めることができた。

3.主に「8:働きがいも経済成長も」に関わる学習(5年生)

5年生は,地元福山にある企業(JFE・エフピコなど)の学習の中で,「常石造船」に興味をもち,実際に工場見学をさせていただき,地元企業の努力や働きがいについて学んだ。自分の身長よりも大きな鉄板を溶接してつないだり,タンカーにプロペラを取り付ける作業を見学したりして,地元の企業の技術力に驚いていた。また,社員の人が安全で働きやすい環境づくりをしていることも学ぶことができた。

来年度の活動計画

SDGsの視点をもって,さらに学習を進めていくことでステークホルダーを増やし,教育の質の向上を目指す。カリキュラムマップ(年間授業計画)でSDGsに関わる学習が意識できるようにピクトグラムを入れている。学年ごとのテーマ(平和・地域など)を決め,外部とのネットワークを大切にしながら,子どもたちの「学びたい」という気持ちを大切にして進めていく。心に平和のとりでを築くために,「ローズマインド(思いやり 優しさ 助け合いの心)」を合言葉とし,ばらのお世話や平和学習を行っている。平和を主に扱うのは本校では4年生であるが,全ての教育活動において,相手の立場に立って考えることを大切にしている。3Rについての学習を5年生で行い,環境教育へと学習を進める中で,企業の取組を学び,消費者としての在り方を考えるようにしている。3年生の農業に関わる学習において,持続可能なライフスタイルに関わる学習を行う予定である