2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 人権

本校は、「ふるさとを誇りに思う かしこく やさしくたくましい児童の育成」を教育目標に、教育活動を展開している。ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野をとおしては、人権意識の醸成、利便性と環境負荷の関係解理解と課題解決、伝統文化の理解と精神の尊重を育成することを目標とした。
特に、今年度特筆すべき活動は以下の2点である。
まず1点目は、4年生で実施した河川調査から発展させたゴミ問題に対する課題解決学習である。河川ゴミは人間の排出したもので、本校のそばを通る高速道路からもゴミ捨ての事例があったことから、NEXCO東日本の協力で、インフラに関わる仕事の内容について学ぶとともに、児童自ら安全と環境保持を呼びかけるポスターとカードを作成、掲示と配付を依頼した。日頃の行いが環境とつながっていることを理解し、よりよい環境を維持するために必要な行動を選択する力を養うことにつながったと考える。なお、今後、機会を見てポスター設置やカード配布の予定である。
2点目は、22年前から本校で取り組む「深谷神明神楽」を、初めて他校とともに演舞したことである。相手校は津波被害にあった沿岸部の小学校で、地域の復興にかける人々の思いを神楽に重ねて取り組んできた学校である。事前にオンラインで学校紹介や地元紹介などで交流を図り、本市にある東北唯一の室内能楽堂で、両校が正装で神楽の演舞を披露しあった。神楽保存会の方々、地域住民、市内教育関係者などの前で、先人の思いと未来への希望を胸に両校児童が堂々と発表した。日本の風土と先達の精神が培ってきた地域特有の神楽は、演じ手と見る者が感動を味わった。この経験をとおして、土地が育む文化の伝承を尊ぶ心を児童は身をもって感じとったと考える。これらの活動は、次年度も深化・発展させて継続する予定である。

来年度の活動計画

令和4年度の活動を受けて、令和5年度は以下のことに取り組む予定である。
・地域文化の理解と継承(全校かさまつ太鼓の演奏、深谷神明神楽の発表、市内歴史探訪)
・地域環境の調査と課題解決(河川調査、稲作体験と地域自然の理解)
・人権意識の醸成(命の安全教育の実践、人権教室の開催)
・多様性の理解と実践力(幼保小架け橋事業での異年齢での活動と学び合い)