2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 人権, 福祉

 明海地区や近隣の工場のベッドタウンとして本校区の町ができてから約45年になる。その当時に引っ越してきた人達は高齢となり,市内の中でも平均年齢が高い校区となった。しかし,児童の多くは親世代が校区に引っ越してきて,祖父母は校区外に住んでいるという割合が多いため,あまり高齢者が多いという認識はもっていない。校区の高齢化と高齢者福祉について学習することで,地域のことを知り,すすんで地域社会に参画していこうとする気持ちを高めていこうと考え,実践を行った。

まず児童の祖父母について考え,困っていることを挙げていった。健康についての不安をもっていることが意見として出てきた。そこで,高齢になると体にどんな変化があるのか調べ学習を行った。

調べ学習をすると,目や耳が悪くなったり,体が動かしにくくなったり,記憶力が低下したりするといったことがわかった。特に,認知症について関心をもつ児童が多く,認知症についての学習を深めることにした。校区に特別養護老人ホーム「彩幸」という施設がある。職員の方を招き,認知症サポーター講座を受講した。受講して「自分たちと心は一緒だから,普段と同じように接することが大切」「高齢者を支えたい」という感想をもった。

サポーター講座で学んだことをもとに,認知症の人が喜んでくれる接し方について,話し合いを行った。児童は,一緒に遊んだり,話し相手をしたり,一緒に時間を共有していくことが大切だと気づいた。

また,高齢者の「老化」以外の問題点に注目したとき,アメリカ,ドイツ,スウェーデン,日本の4か国の中で「生きがいを感じていない」と考える高齢者が,日本が一番多いことがわかった。資料を読み取るなかで「会話の頻度や頼れる人が少ない」ということがわかり,児童たちにできることは高齢者の話し相手になったり,手伝いをしたりするなど,高齢者と関わる機会を大切にするという考えをもった。

その後,高齢者が住みやすい校区にするために必要なことは何か考えた。意見交流をするなかで,校区がもっとよくなっていくように考えて行動していくことが大切だと一人一人が気づき,地域に貢献していこうとする意識を高めることができた。

来年度の活動計画

 令和3年度に取り組んだ①協働にかかわる活動②自己実現にかかわる活動③環境問題にかかわる活動④他者とかかわり合いながら問題解決にいたる教育については,本校が目標としている「未来をたくましく生き抜く」ための「基礎力・思考力・実践力の育成」につながる取り組みとして少しずつ成果を上げてきている。そのため,令和4年度も引き続きこの活動を継続していきたい。