2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉

 本校は「自然にやさしい、人にやさしい、地球にやさしい」を活動テーマとして、SDGs―ESDの実践を通して4つの能力・態度(思い描く力、かかわる力、成しとげる力、みつめる力)の育成を目標とした。
 具体的には①地域に係わる学習、②福祉に係わる学習、③食に係わる学習、④国際理解に係わる学習を行った。

① 地域に係わる学習

 3年生の子供たちは、社会科と関連付け、「さんさい踊り」「山王祭」「地蔵尊」「灯籠流し」等の、校区の伝統行事や文化財に目を向けた。それらに携わり、受け継いでこられた方々にインタビューしたり、現地に行って調べたりする活動を通して、地域の方々の努力や工夫を見付け、感謝することができた。また、「自分たちにできることは何だろうか」と問いかけることで、地域の一員としての自覚をもち、よりよい地域にしていこうという意欲と愛着をもつことができた。

② 福祉に係わる学習

 4年生の子供たちは、高齢者、外国の人、障害のある人と触れ合ったり、LGBTについて学んだりした。高齢者福祉施設訪問では、高齢者の気持ちに寄り添いながら交流することが大切だと気付き、交流の準備を進めた。手作りのゲームを一緒にしたり、会話を楽しんだり、交流を重ねるごとに相手に合わせた活動ができるようになってきた。自分が笑顔で接すると相手も笑顔になることを実感し、人に対する優しさを友達や家族、学校全体に広げようと考えた。

③ 食に係わる学習

 5年生の子供たちは、社会科の学習で学んだことや身近にある食について調べ、食の安心・安全について考えたり、食料自給率向上のために自分ができることに取り組んだりして「食」への関心を高めた。有機農法で米作りをしている農家の協力の下、種籾まき、田植え、稲刈りの稲作体験や米作りの工夫や努力、有機農法にこだわる思いなどを学習し、自分の食生活を調べて見直したり、日本の食料問題について解決策を考えたりした。

④ 国際理解に係わる学習

 6年生の子供たちは、ごみ捨て場で生活している子供や路上で暮らす子供等、世界の子供たちの現状を知り、自分にできることはないかという思いをもった。安全な飲み水を飲めるようにしたい、栄養不足や病気で亡くなる子供を一人でも救いたい、学校へ通えるようにしたい、という願いをもった。書き損じはがきを回収する世界寺子屋運動や、文房具等を回収するNPOの活動に協力した。更に、この活動を通して、自分の生活の豊かさと親の愛情に感謝して生きることや自分の周りにいる身近な人にも優しさをさしのべることの大切さを学んだ。

来年度の活動計画

1・2年生
 中央小学校のESDのテーマ「自然にやさしい・人にやさしい・地球にやさしい」を意識しながら、生活科の学習を行う。

3年生
 社会科の学習「学校のまわり」「市の様子」「のこしたいもの、つたえたいもの」と関連付け、地域の伝統行事や文化財について調べる活動を行う。この活動を通して、地域の方の努力に感謝し、地域の一員としての自覚をもち、地域への愛着をもつことを狙う。

4年生

 高齢者などとの交流を通して、相手の立場を理解し思いやりをもって交流することで、互いが笑顔になることに気付き、自分の周りにいる人々との関わりも考え、実践していく。

5年生

 社会科や身近な食調べから学習したことと自分の食生活をつないで、現在の食糧事情について考える。そして自分にできることを計画、実践し、自分の食習慣についての考え方などを見直す。

6年生 

 世界の子供たちの現状を知り、子供たちの暮らしの背景を調べたり自分にできることを考えたりする。そして、自分にできることを計画、実践し、自分の生活や身近な人との関わり方を見直す。