2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 国際理解, 福祉, その他の関連分野

1 取組の概要
本校では,学校教育目標具現化の為,特色ある教育活動の推進を一つの柱として,恵まれた環境を生かした地域学習や体験学習の充実及び地域の動植物について学ぶESD教育を推進している。以前より米作り,野菜作り,アユモドキの保護活動など様々な体験活動に取り組んできた。しかし今年度はコロナ禍にあるため,従来の活動が行えないことが多かった。その中で自然と人とのかかわりについての学習を次の二つのプロジェクトにまとめて,生活科や総合的な学習の時間で取り組んだ。
2 取組の目的
本校では,地域の自然や環境問題についての知識を得るだけではなく,人と自然とのつながりについて考え,人と社会と自然とのバランスがとれた持続可能な社会づくりに積極的に貢献し,地域のリーダーとなる児童を育成する。そのために,二つのプロジェクトを通して,次のような能力や態度を育てた。
(1) 地域の自然・お宝発見プロジェクト(1・2・3年生)
具体的な活動としては,1年生で花の世話,2年生で野菜と花作り,3年生で「宗堂桜」の学習や地域特産の「千種白鳳」の桃作り体験などを予定した。しかしコロナ禍において3年生の桃作り体験は中止となった。しかし,「地域のお宝発見プロジェクト」として地域の自然等について調べまとめた。
花や野菜を栽培したり地域の自然等について調べたりすることによって,それらに生命があり成長することに気付くとともに,植物や地域の自然に愛着をもち,優しく大切にする心情と態度を育てることができた。
(2) 自然と環境問題プロジェクト~共生・共存~
4年生で,ごみの処理施設やリサイクル施設について学習し,身近な環境問題について関心を高め,5年生では地域に生息する天然記念物アユモドキについて学習をした。そこで生き物が生存していく上で必須の条件である環境の重要性を学習の中で感じ取ってきた。さらに6年生では地球上での様々な課題について調べ,自分たちにできることを考えてまとめ,5年生に向けて発表を行った。
ごみ処理施設の学習を通して人間の生活と自然環境とのつながりについて考え,自分たちの生活が自然環境に与える影響についても学習した。その上で自然環境を守り維持していくためにできることについて考え,実践していこうという意識を高めた。また5年生は天然記念物であるアユモドキの生態や保護活動について学習をしていく中で,自分たちの地域には多くの生き物が生息しており,その中で人間も生活しているということに気付いた。また社会・経済・自然についての問題を多面的に考え,課題解決に向けて探求する力を育てることができた。さらに6年生においては温暖化やごみ問題,砂漠化問題などについて本やインターネットなどで詳しく調べ,何が問題になっているのか,その原因や解決方法はどのようなものがあるのかなどをまとめた。その中で自分たち子どもにできること,大人にしてほしいことなどを考え,身近な問題として考えることができた。

来年度の活動計画

(1) 地域の自然・お宝発見プロジェクト(1・2・3年生)
1年生で花の世話,2年生で野菜作り,3年生では「宗堂桜」の学習や,3・4年生合同で地域特産の「千種白鳳」の桃作り体験などに取り組む。
(2) 自然と環境問題プロジェクト~共生・共存~
4年生ではごみの処理施設やリサイクル施設について学習し,身近な環境問題について考え,5年生ではアユモドキの人工繁殖に取り組むと共に,環境の重要性を地域に向けて発信する。6年生では生き物と環境とのつながりについて他の地域の様子について調べ,地域や地球の環境保全について産業との関係を含めて総合的に考える。