2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 平和, 人権, 福祉

本校では、全学年で、人権学習、歴史・文化・伝統に関する学習、自然・環境学習を系統的に行っている。これらの学習を通して、将来にわたり自分の地域の良さに気付き、誇りと愛着がもてる児童を育んでいきたいと考えている。

具体的には、平和・人権学習、世界遺産・地域遺産学習、環境学習を柱に、①人権・福祉を考える活動(老人福祉施設との交流)、②歴史・文化・伝統を考える活動(古墳探検、名古屋友禅染め体験、伝承遊び体験)を行った。環境学習については、③自然環境を考える活動として、講師の方をお招きしてトンボ教室・ヤゴ救出活動や生き物教室を行う予定だったが、コロナ禍の臨時休校により講師の方をお招きすることができず、理科や生活科の授業で、自然環境で生きる生物についての学習を深めた。

①人権・福祉を考える活動(老人福祉施設との交流)

毎年、全学年が地域にある老人福祉施設を訪問し、お年寄りとのふれあいの場を設けている。今年度は、新型コロナウィルスの影響で訪問をすることができなくなってしまったため、各学年で、手紙や手作りのプレゼント、クリスマスカードや学校行事の様子などを紹介する動画などを作成して、施設に届けた。例年はダンスや歌、リコーダーを披露したり、事前に児童が考えて準備したゲームをお年寄りと一緒に楽しんだりしていたが、今年度は、直接会うことはできなくても交流できる方法を考えた。児童は、お年寄りのことを思い浮かべながら一生懸命取り組み、施設のお年寄りにも喜んでもらうことができた。

② 歴史・文化・伝統を考える活動(古墳探検、名古屋友禅染め体験、伝承遊び体験)

地域の歴史を学ぶ機会としては、6年生が社会科の歴史で古墳を学習する前後に、古墳探検を行っている。校区内には、「浅井古墳群」として、歴史ある古墳が散在している。この恵まれた環境を活用し、事前に各自で調べ学習をし、探検後には「古墳新聞」にまとめた。
また、地域の伝統文化に触れる機会として、毎年、地域の方々を講師に招き、様々な体験を行っている。4年生は、名古屋友禅染めに挑戦している。ランチョンマットに染料で色塗りをした後、加工し、世界に1つしかない作品を作った。1年生は、地域のお年寄りから、お手玉やおはじきなどの昔の遊びを教えていただいている。しかし、今年度は新型コロナウィルスの影響により、地域のお年寄りから教わることはできなかった。生活科の授業の中で、伝承遊びについて学び、体験した。

③ 自然環境を考える活動(トンボ教室・ヤゴ救出活動、生き物教室)

例年、トンボ教室・ヤゴ救出活動は、地域の方にヤゴ救出の仕方やトンボの生態について教えていただき、ビオトープ周辺での生き物探しも行っている。この活動についても、例年のように行うことができなかったため、理科や生活科の授業を通して、生き物の生態やその周りの自然環境について学習を深めた。

来年度の活動計画

毎年の職員の異動により、ユネスコスクールの認識やESDに関する知識が少ない職員が増えている。しかし、本校で継続して実践されてきた活動は、子どもたちにとって大変意義深いものであり、今後も持続可能な活動として、子どもたちの成長のための財産として続けていくとよいものばかりである。したがって、全職員で、ねらいを明確にして、行事を見直したり、各教科等との位置づけを再度考えたりしていきたい。
また、事務局や大学等から講師をお招きし、児童、職員ともに研修を重ねる機会を設けられたらと考える。