2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 平和, 人権, 福祉

本校では、全学年で、人権学習、歴史・文化・伝統に関する学習、自然・環境学習を系統的に行っている。これらの学習を通して、将来にわたり自分の地域の良さに気付き、誇りと愛着がもてる児童を育んでいきたいと考えている。

 具体的には、平和・人権学習、世界遺産・地域遺産学習、環境学習を柱に、①人権・福祉を考える活動(老人福祉施設訪問)、②歴史・文化・伝統を考える活動(古墳探検、琴演奏体験、名古屋友禅染め体験、伝承遊び体験)、③自然環境を考える活動(ホタルの飼育活動、トンボ教室・ヤゴ救出活動)を行った。

① 人権・福祉を考える活動(老人福祉施設訪問)

 毎年、全学年が地域にある老人福祉施設を訪問し、お年寄りとのふれあいの場を設けている。ダンスや歌、リコーダー、劇、紙芝居などを披露したり、事前にグループごとに考えて準備したゲームをお年寄りと一緒に楽しんだり、お年寄りに肩たたきをしてあげたりしている。また、どの学年も工夫を凝らしたプレゼントを事前に用意し、お年寄りに渡している。全学年が毎年訪問しているので、児童もお年寄りとの交流を楽しみにしている。
② 歴史・文化・伝統を考える活動(古墳探検、琴演奏体験、名古屋友禅染め体験、伝承遊び体験)

 地域の歴史を学ぶ機会としては、6年生が社会科の歴史で古墳を学習する前後に、古墳探検を行っている。校区内には、「浅井古墳群」として、歴史ある古墳が散在している。この恵まれた環境を活用し、事前に各自で調べ学習をし、探検後には撮ってきた写真なども入れて「古墳新聞」にまとめている。
 また、地域の伝統文化に触れる機会として、地域の方々を講師に招き、様々な体験を行っている。6年生が、琴の弾き方を教えていただいている。数時間の指導の後、学校公開日に、簡単な曲を全校児童や保護者の前で披露している。4年生は、名古屋友禅染めに挑戦している。ランチョンマットに染料で色塗りをした後、加工し、世界に1つしかない作品を作る。1年生は、地域のお年寄りから、お手玉やおはじきなどの昔の遊びを教えていただいている。
① 自然環境を考える活動(ホタルの飼育活動、トンボ教室・ヤゴ救出活動)

 ホタルの飼育活動は、「昔はこの地域にもホタルがいくらでもいた。ホタルを子どもたちに見せたい」という地域の声を背景に、平成15年から始まった。地域に住むホタル飼育に詳しい方に協力を得ながら、幼虫の上陸セットの作製、えさやり、水かえ、ホタル日誌の記録など、ホタルの成長に合わせ、一年を通して行っている。トンボ教室・ヤゴ救出活動は、地域の方にヤゴ救出の仕方やトンボの生態について教えていただき、ビオトープ周辺での生き物探しも行っている。

来年度の活動計画

毎年の職員の異動により、ユネスコスクールの認識やESDに関する知識が少ない職員が増えている。しかし、本校で継続して実践されてきた活動は、子どもたちにとって大変意義深いものであり、今後も持続可能な活動として、子どもたちの成長のための財産として続けていくとよいものばかりである。したがって、全職員で、ねらいを明確にして、行事を見直したり、各教科等との位置づけを再度考えたりしていきたい。
 また、事務局や大学等から講師をお招きし、児童、職員ともに研修を重ねる機会を設けられたらと考える。