2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解

本校は,隣接する芦安小学校とともに「9年間を通して,南アルプスの自然を守り,持続可能な社会の担い手となる資質を育む」ことを目標としている。

①全校登山に係わる活動

本校は「北岳」「仙丈ケ岳」「鳳凰三山」を3年1サイクルで登っている。これらの山々が私たちのふるさと芦安地区にあるという誇りを持ってもらいたいという願いが込められている。自然環境,歴史・文化などテーマを設定している学習では,市文化財課,地域の専門家の方々との連携を図った。7月,全校登山「鳳凰三山」縦走を1泊2日で実施した。休憩所・宿泊先の小屋で小屋関係者とも交流を図ることができた。薬師小屋では講話をしていただいた後,合唱を披露した。自然の豊かさ・厳しさを体験し,それぞれの感性で撮影した写真にメッセージを入力して作成したレポートは,学園祭及び芦安文化祭で展示し,自分たちの体験や活動を地域の方々に知っていただくことができた。

②夜叉神峠登山口・登山道の清掃活動

6月生徒・職員で夜叉神峠登山口・登山道・夜叉神峠付近の環境美化活動と野鳥観察を行い,生徒は意欲的に活動していた。マイクロプラスチックに関する報道も多くなる中で環境保護の点からビニール等のゴミが落ちていないように努めたいと感じた。

③学校林植樹と整備の活動~輪かんじきづくり

4月に生徒・保護者・教職員により,小5・6年生と中学生でグループを編成して桜苗を植えた。6月の自然教室では瀬戸千段の滝,芦安堰堤等を訪れ,地形・水・文化等について学習した。9月に森林学習と学校林整備作業を行い,11月末から12月にかけて間伐材を利用して輪かんじきづくりを行った。森林に関する理解が深まり,森林を守る気持ちが高まった。

④アマゴ放流プロジェクト

11月末~1月中旬にアマゴの発眼卵から飼育を行い,御勅使川に放流した。サツキマスとして御勅使川下流の信玄堤まで溯上している事実を関係者から直接伺い,関心が高まった。

来年度の活動計画

来年度の活動も,今年度同様に「小中9年間を通して,南アルプスの自然を守り,持続可能な社会の担い手となる資質を育む」を目標に掲げている。そこで,自然体験や環境について考える教育を,地域や保護者の方々との連携を図りながら展開していきたい。本年度から隣接する芦安小学校と小中一貫校としての取り組みが始まり,今年度の成果と反省の上に,小中9年間を通してのユネスコスクールとしての取組の見直しを図りながら,長期的な視野に立ち,より計画的に充実した活動を実施していきたいと考えている。

伝統行事となっている活動及び継続実施となっている新たな取組である「輪かんじきづくり」「アマゴ放流プロジェクト」といった活動をさらに充実させる中で,持続可能な社会のあり方について考える機会を設定して,資質・能力を高めたい。