2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, エコパーク

本校は,「郷土を愛する心と夢を育み,未来を拓く人づくり」を学校理念としている。ユネスコスクールが重点的に取り組む「持続可能な開発および持続可能なライフスタイル」の分野を通して自然環境の保全と持続可能な社会のあり方について考える基礎的能力の育成を目標とした。
具体的には,「森や山と人間のくらし、森林のはたらきと保全」と「南アルプスユネスコエコパーク学習」を柱に活動を行った。

①森や山を知り,自然と自分について考える活動

「夜叉神登山」 (3,4学年児童)
1 日時
令和3年6月3日(木)
2 目的
・登山等,野外活動を通して,豊かな自然を体感する。
・登山等,野外活動を通して郷土芦安について再認識し,もっと知りたい,調べたいという意欲を高める。
・学年を超えた集団での活動を通し,感動する心や思いやりの心・協力する心・自律心を育てる。
・自然の大きさを感じ,自然と自分の関係について考える基礎的な感性を養う。
3 活動場所
南アルプス市 夜叉神峠
4 活動を終えて
・下山途中に雨に降られたが、計画通りの内容を学習することができた。
・事前学習を通して,登山の仕方や注意点を確認することができた。さらに南アルプス市に伝わる夜叉神の物語について調べ、山々は、昔から人々と深く関わっていることを学習できた。
・夜叉神峠の樹木の図鑑づくりと樹名板づくりに取り組んだ。自分たちが事前に調べた樹木を見つけ,樹名板を取り付けることができた。
・芦安ファンクラブの方々に準備をしていただき,炭焼き釜体験を実際にさせてもらった。昔の人々の生活するための苦労を,身をもって体験することができた。
・同じ目的をもって行動しながら,励まし合ったり協力し合ったりすることの大切さを学ぶことができた。

②森林に関わる体験活動

「櫛形山登山・自然教室」(5,6年児童)
1 日時
令和3年7月7日(木)~8日(金)1泊2日
2 目的
・南アルプスの自然や文化とそれを取り巻く環境について学び,自然に親しみ大切にしていこうとする心情や態度を養う。
・自らの力で最後まで登山をすることで,困難に耐える心身の育成を図る。
・公共の場のルールやマナーを学ぶ。
・集団生活を通して,人を思いやり,協力することの大切さを理解させる。
3 活動場所
南アルプス市 櫛形山・伊奈ケ湖 (エコパ伊奈ケ湖)
4 実施状況
・1日目は,朝から雨天で最後まで登山が可能か心配されたが,けがもなく,全員が安全に登頂し、宿舎まで到着し,達成感を味わうことができた。
・櫛形山登山道周辺の植物等の観察を通じて、シカによる食害の実態、また食害から植物を守る人々の活動を学習することができた。
・2日目は、バードコール作りや伊奈ケ湖周辺の散策を通じて、あらためて自然環境の保全と人々との暮らしの在り方を学ぶ機会となった。
5 成果と課題
・動物や植物について、事前学習で学んだことを,実際に目で見て肌で感じることができた。動物の保護だけでは、大切な自然が守られないことを学ぶことができた。植物や地形,地質のことを学ぼうという意欲につなげることができた。

③南アルプスユネスコエコパーク学習【南アルプス市ユネスコエコパーク学習支援事業】

「身近な生き物さがし ~この季節の御勅使川には、何がいる?~」
1 日時
令和3年5月14日(金)中休み・3・4校時
2 活動場所
芦安小学校周辺・御勅使川
3 目的
将来を担う世代が南アルプスユネスコエコパークを身近に感じ、理解する。
4 実施状況
・エコパ伊奈ケ湖から2人の講師を迎え、全校児童で、ユネスコエコパーク(目的や南アルプス市・芦安地域がユネスコエコパークに指定されている理由など)について学習した。
・その後、芦安小学校の目の前を流れる御勅使川の働きや水生昆虫の観察を行った。
5 成果と課題
・南アルプスユネスコエコパークについて、学ぶとても大切な機会となった。また、自分たちのクラス地域の役割と周辺地域のつながりの大切さを考えることができた。
・今後も継続してこのような機会を設け、ユネスコエコパークについて学び、より広い視野で自然や生活を考え、実践するようになってほしい。

来年度の活動計画

令和4年度(2022年度)も、「持続可能な開発および持続可能なライフスタイル」の分野を通して自然環境の保全と持続可能な社会のあり方について考える基礎的能力の育成を目標としたい。
また、南アルプスユネスコエコパーク学習を継続して実施していくとともに、南アルプスユネスコエコパーク内ある芦安地域の森や山などの自然環境と人々の生活の関りを学び、ユネスコスクールとしての活動をさらに充実していきたい。