2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 人権, 持続可能な生産と消費, 食育

本校は「感動と笑顔あふれる学校」を学校理念として、ESDを生徒、職員の自己実現を叶えるための活動と捉え、ESDの実践を通して、自ら考える力、信頼する心、健やかな体の育成を目標とした。具体的には、人権教育、防災教育、環境・食育を柱に、①人間関係づくりに係わる活動、②小中連携による引き渡し訓練に係わる活動、③学校ファームに係わる学習を行った。しかしながら、昨年度まで実践していた活動の多くがコロナ禍による臨時休業による活動時間の縮小や活動制限により、予定していた計画の変更を余儀なくされた。

①人間関係づくりに係わる活動
自己理解を経た自己受容は自尊感情を高め、他者理解への基盤となる。他者理解は他者への思いやりを深めるとともに人間としての心の豊かさを育成させ、望ましい人間関係づくりに大きく寄与する。そのために、学校生活アンケート等のアンケートを活用して、学級における生徒の望ましい人間関係づくりに係わる取組を行った。
②小中連携による引き渡し訓練に係わる活動
坂戸市では、震度5以上の地震発生時には、高校生まで保護者引き渡しすることになっていたが、引き渡し基準の変更、またコロナ禍による計画の見直しで、今年度は引き渡し訓練の実施ができなかった。
③学校ファームに係わる学習
環境面において、持続可能な将来が実現できるような価値観と行動の変革をもたらすことを目的に、総合的な学習の時間を使い、地域の保護者や学校応援団と協働した実践として、学校ファームの取組を昨年度まで行っていたが、今年度はコロナ禍による活動制限により、教科の授業での活動ではなく、委員会の活動としての取組にとどまった。

来年度の活動計画

学校理念の実現を図るために、ESDの実践を通して21世紀に生きる地球市民の育成を目的として学校教育を展開していく。特に来年度は新学習指導要領の実施にあたり、各教科で教科書に今まで以上にSDGs関連の取組が多く記載される。それを受けて、各教科(理科、音楽、美術、社会、保健体育、外国語、特別の教科 道徳、総合的な学習の時間)、領域(特別活動、人権教育、教育相談、環境教育、健康教育、安全指導、食育、国際理解教育、情報教育)の全体計画・年間指導計画の中にESDの目標を明記し、ESDの視点から各教科や領域を通した活動を推進していく。具体的には、人権教育、防災教育、食育を柱に、①人間関係づくりに係わる活動、②主体的に取り組む防災教育、③学校ファームを通した環境学習を行っていく。しかしながら、今年度同様、コロナ禍により、どの程度まで活動が実践できるか、今のところ見通しは不透明である。

①人間関係づくりを基盤とした学級経営
人間関係づくりアンケート等のエビデンスを基にして、学級における生活上の諸問題について主体的に解決する力を育成する。また、坂戸市が推進している学び合いによる授業改善により、学力向上を進めていく。
②主体的に取り組む防災教育
守られる存在ではなく、地域のために何ができるかという視点から、主体的に行動できる存在として、問題解決能力を育成する。来年度は小中連携の引き渡し訓練を解消し、実践的な取組を進めていく。
③学校ファームを通した環境教育
保護者や地域と協働した学校ファームの実践を通して、ESDの価値観と行動力の育成を目指す。坂戸市独自の取組である食育とも関連させながら、SDGsの視点を踏まえた学習に拡大していく。