淑徳SCは、ユネスコスクールに申請し、ESD(持続可能な開発のための教育)の8つの目標のうち「環境教育」にフォーカスしSDGsを目指した活動を行っています。「環境教育」では、食と農業の「循環環境教育」に注目し、新潟県の新潟食料農業大学と広大連携を通してさまざまなプログラムを展開します。

所在地 〒112-0002 東京都文京区小石川3-14-3
電話番号 03-3811-0237
ホームページ https://ssc1892.ed.jp/
加盟年 2022

2023年度活動報告

活動分野

環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 食育

本校は浄土宗・傳通院の境内にある学校。今年で131年を迎え、来年度より「小石川淑徳学園中学校・高等学校」へと校名を変更する。建学の精神である「進みゆく世に遅れることなく有為な人間(ひと)となれ」に基づき、様々な教育活動を行っている。
今年度は「探究学習」「情操教育」「日本学」を中心に教育活動を行った。

【身につけた知識をどのように考えるか・問題解決能力を養う探究学習】
中等部では「世界遺産」をテーマに探究学習を行いました。生徒1人につき1台chromebookを貸し出しているので、一人ひとりがデータの収集、まとめから発表まで行うことができる。中等部1年生は4人以上のグループで、日本の世界遺産について、中等部2年生はペアで、世界の世界遺産について、中等部3年生は1人で、京都の世界遺産について発表した。中等部3年生は修学旅行で京都に行くため、その事前学習も含めて探究学習を行った。毎年2月に1年間の集大成として、中等部全学年での発表会がある。1部英語で発表し、学年が上がるごとに英文の量も増えていく。相手に伝わるための話し方や、資料の見せ方を工夫しながら一生懸命取り組んだ。

高等部で「平和」をテーマにした探究学習を行っている。1年生の段階では、自分の好きなテーマを調べ、探究学習の基本的なやり方を学ぶ。5月の段階で探究学習の基本的な学びを行い、8月の宿泊行事「サマーキャンプ」で第1回発表会を実施。生徒たちや先生の講評を受けて、反省点をどのようにしたらよくなるのかを考えた。10月の文化祭で第2回発表会を実施。2月には高等部2年生から探究学習の発表についての話を聞き、来年に向けてのスタートを切る。

2年生は、テーマを「平和」に絞り、沖縄の歴史や平和に関することを調べ、10月の文化祭で第1回発表会を実施。修学旅行で沖縄に行き、実際に沖縄戦争についての講話を聞いたり、見てきたりした。その後、自分たちが見てきたものと調べて疑問に思ったこと、第1回発表会の反省を修正し、2月に高等部1年生の前で最終発表をする予定になっている。

 

【生徒の心の中に平和を作る情操教育】
今年度も中等部、高等部1年生が本校の隣にある傳通院に集い、仏教の教えや考え方を学んだ。他にも仏教行事として、「花まつり」「涅槃会」「御霊まつり」なども行い、すべての学年の生徒たちが自分の人生について考えた。

 

【日本学】
自分たちの国の文化を知ることは、世界中の人と関わるときにとても重要なものになる。本校では、「茶道・華道・能」を学び、体験することで、生徒自身の感性を磨き、世界の文化を理解する下地を養っている。
・華道
中等部1年生・高等部1年生が行う。様々な花の意味や生け方等、花を使って自分の気持ちや考えを表現した。

・茶道
お茶室でのルールやマナーを学び、お茶をたてるまで体験した。

・能
高等部1年生では、6月から夏休みまで4回の講義があった。そこでは歴史・歌・動きについて学び、能とはどのようなものなのかを理解した。夏の宿泊行事「サマーキャンプ」で、実際に衣装を着て、お面をかぶり、能舞台で舞ったりした。

↑宿泊行事「サマースクール」で舞う本校の生徒

 

【研修会】

7月30日にASPUnivNetである玉川大学教育学部の小林亮教授と今後のユネスコスクールとしての在り方を協議した。

 

【今年度取り組んだ国際デー】

6月5日 世界環境デー
中等部1年生から3年生でブルーベリーの収穫をした。収穫したブルーベリーは食育の授業(家庭科)で使用されたり、文化祭で中等部3年生が加工食品として販売したりした。

10月13日 災害リスク軽減のための国際デー
防災訓練を行い、災害時に自分の命の守り方について学んだ。また、学校の避難経路の確認や地震と火災の際にどのように行動すればよいのかを再確認できた。

来年度の活動計画

来年度も、校舎の4階で中等部が育てているプルーベリーを引き続き環境・食育の面で活用していく。また、新たな取り組みとして、中等部では1年制の植物を育てる際に条件を付けて、観察し、データを集めて、探究学習を深めていく予定。

今年度からJETのALTの先生方2名が本校に着任。したがって、国際理解に関する取り組みをより強化していきたい。特に文化多様性や国際理解について深めていきたい。

 

 

過去の活動報告