2018年度活動報告

本年度の活動内容

　本校は、環境教育の目標を「生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと」として活動してきています。
　ＥＳＤを「自分たちの生活している地域を知り、そのよさを認識して自然との共生を目指す態度の育成」と捉え、ＥＳＤの実践を通して自己有用感や自己肯定感をもたせ、地域の未来の担い手としての力の育成を目標としました。
具体的には、水生生物、草花、森林を柱に、①鮎川に係わる活動、②花の学び舎に係わる活動、③森林に係わる学習を行ってきました。

①鮎川に係わる活動
　「ヤマメのふ化・飼育・放流」「稚鮎の放流」「河川清掃・地域清掃」活動を継続して取り組めるようにしたり、親子環境教室を実施したりすることで、「小さな命をいたわる心」「自然・地域を愛する心」「豊かな自然を有する故郷を誇りに思う心」の育成を目指してきました。
　また、地域の鮎川にホタルを呼び戻す活動を続けている自然保護団体「日野ホタルの会」と連携し「日野ホタル祭り」への参加を通して、環境教育の啓発を推進してきました。
　これらにより、子どもたちは環境保全への意識が高まり、５年生では、チラシを作成し回覧板を用いて、地域の方々へ環境保全に関わる啓発活動を行うことができました。

②花の学び舎に係わる活動
　学校で育てた花苗（サルビア・パンジー）を、教育活動を支援してくれている関係施設や、地域の高齢者に届ける活動を通して、日頃お世話になっている方々への「感謝の心」と「敬う心」を育成できるようにしてきました。
　この活動により、子どもたちは、運動会や地域主催の各種行事において、地域の方々と積極的に関われるようになってきました。

③森林に係わる学習
　校区にあるみかぼ森林公園をフィールドに、森林のもつ機能、多様性などを学べるようにすることで、森林の重要性を知り、保護していこうという意欲の育成を目指しています。また、県内産木材を利用したプランターカバーやラック等の作成や、原木を使ったシイタケ栽培の植菌体験を通して、自然の恵みを実感できるようにしてきました。
　その結果、子どもたちは身近な自然に興味をもち、慈しみをもって関われるようになってきたと思います。

来年度の活動計画

　平成３１年度についても、今年度同様に、水生生物、草花、森林を柱に、①鮎川に係わる活動、②花の学び舎に係わる活動、③森林に係わる学習を行えるようにしていく予定です。
　これまで教師や地域の方々主導の活動となりがちだったことから、来年度は、計画の段階から子どもたちが関われるように内容を見直し、子ども主体の活動を展開できるようにすることで、さらなる成果を上げられるようにしていきたいと思います。