2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 福祉

本校は,ユネスコスクールの理念である「あらゆる差別の撤廃や人権の尊重を促進するための教育を行う」ことにより,平和の実現に寄与する。実生活に生かせる多様な見方や考え方を育成するための「持続可能な発展のための教育(ESD)」を推進する。

具体的には,①チャレンジ多摩川(環境教育),②避難所開設訓練(防災教育),③私たちにできること(福祉教育)の3つを柱とする学習を行った。

① チャレンジ多摩川(環境教育)

多摩川流域の学校として,4年生が総合的な学習『チャレンジ多摩川』として,多摩川を題材として,環境教育に取り組んでいる。多摩川の河原に生息している動植物や,川の中に入って,川の中で生息している生き物の観察を行った。川の中の生き物観察には,多摩川漁協の方々にご協力をいただいた。さらには,多摩川の昆虫・植物の観察や,冬には野鳥観察も行った。学習のまとめとして、学んできたことを根拠に50年後の多摩川にの姿を全員で絵にあらわした。1年を通して,多摩川と関わって学習を進めている。活動を通して,環境を守る大切さを学んでいる。

② 避難所開設訓練(防災教育)

東日本大震災を教訓として,「命の尊さ」について学ぶこと,「自らの命は自らが守る」という意識を高めるために,平成24年度から行っている。4月27日(土),防災に関する命をテーマとした授業を全学級行うとともに,講師の方をお招きして,「自助・共助と被災時の助け合いの心」についてお話していただいた。午後は,地区協議会と連携して6年生が中心となって避難所開設訓練を行い,防災の意識を高めた。本年度は、生活スペースの設営、アルファ米の調理、簡易トイレの組み立てや使い方を実習した。

③ 私たちにできること

市の社会福祉協会の協力のもと、車いす体験やブラインドウォークなどの体験や講演会を行った。また、車椅子バスケットボールやブラインドサッカー,ボッチャなども体験することで、障害のある方の苦労だけでなく、生活の工夫や健常者と同じように過ごせる場面もあることを学んだ。さらに、自分たちがサポートできることを街の中で探したり、交流の仕方を考えたりすることで、共に生きることについての関心や意欲を高めることができた。

来年度の活動計画

① チャレンジ多摩川(環境教育)

多摩川流域の学校として,4年生が総合的な学習『チャレンジ多摩川』として取り組む。多摩川のフィールドワークに出かけ,植物・昆虫の観察,川原の石調べ,水の中の生き物(ガサガサ),バードウォッチングなどを行い,自然の素晴らしさと環境を守ろうとする心情を育む。

② 調布市防災教育の日(防災)

「自らの命は自らが守る」という意識を高めるために,防災に関する授業を行うとともに,地域と連携して防災の意識を高めていく。

③ 私たちにできること(福祉)
 障害のある方の理解、共に生きるための活動や工夫、交流しようとする意欲を高めるために、障碍者スポーツや車いす体験などを実施する。

 オリンピック・パラリンピック開催の年である。特に本校は、オリンピック・パラリンピック競技が実施される施設の近くに立地し、パブリックビューイングも予定されている。こうした環境を活用し、様々な国の人との交流を行い、多様な考えや価値観に触れ、「持続可能な発展のための教育(ESD)」を推進する。