高校生のための国際連合入門

 秋田市立秋田商業高等学校では2009年4月から、ビジネス実践・ユネスコスクール班を中心にして、ユネスコスクールの四つの基本分野の一つである「地球規模の問題に対する国連システムの理解」というテーマに取り組んできました。この本は、そうした研究・実践をまとめたものです。
本書では、国連の成立や組織を概観し、国連が掲げている理念について解説するとともに、飢餓や貧困といった地球規模の問題を解決し、地球上のすべての人の基本的なニーズが満たされるような公正で持続可能な社会を実現するためには何が必要とされるのか、そして国連はどのような役割を果たすべきなのかを模索しています。また、外交の第一線で活躍する外務省職員による寄稿を紹介し、さらに本校生徒によるESDの実践例も収めています。
この本の「まえがき」を以下に掲載しますので、ご参考にしてください。(詳細表示を選択すると表示されます。)

分類 書籍
テーマ 環境問題
地球規模の問題に対する国連システムの理解
著者 秋田市立秋田商業高等学校 ビジネス実践・ユネスコスクール班
対象 高校生・一般
推薦者
登録日
内容

秋田市立秋田商業高等学校は2009年2月、ユネスコ・スクールに加盟しました。このネットワークに加盟した場合は、環境教育や異文化理解などの研究テーマを設定することが推奨されます。これまですでにJICA東北と連携しつつ国際協力に取り組んできた本校ビジネス実践・ユネスコスクール班は、この加盟を機に「地球規模の問題に対する国連システムの理解」という新たなテーマに取り組むことになりました。この本はそうした研究の一つの成果です。
本書においては、地球上のすべての人が食糧、住居、医療、教育という、生きていくうえで必要不可欠なものを享受できるような「公正で持続可能な世界」を構築するという観点から、国連が掲げている理念──自由、正義、平和、公正、同胞の精神など──の重要性を再認識するとともに、そのような理念を実現するためには何が必要とされるのかを検討してまいります。
本書には、外務省で国連に関係した仕事をされている職員の方が高校生向けに書き下ろしてくださった文章も収録されています。また、日本政府が国連総会に提案して採択された「国連持続可能な開発のための教育の10年」に基づき、日本ユネスコ国内委員会(文部科学省内の特別機関)が中心となって推進している「持続発展教育(ESD)」の意義に触れるとともに、本校生徒・職員によるESDの実践例を紹介いたします。
現在は、地球規模の経済危機や食糧危機、環境危機などが同時多発的に発生している非常に困難な時期です。しかし、人類がこの難局を乗り越え、新しい秩序を形成していくための理念と手段は確かに存在しています。読者の皆さんがこの本によって、未来への希望を感じとり、地球上に生きるすべての人が衣食住に困らない、公正で持続可能な世界の構築に積極的にかかわってくださることになれば、編者の一人として望外の幸せであります。

出版
発行 アルテ
発売 星雲社
出版年 2009年
税込価格 1,680円
問い合わせ先 〒010-1603 秋田県秋田市新屋勝平台1番1号 秋田市立秋田商業高等学校  ビジネス実践・ユネスコスクール班 大堤直人
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