高校生のためのアフリカ理解入門

秋田市立秋田商業高等学校が総合的な学習の時間に実施している「ビジネス実践」の校内組織の一つとして「ユネスコスクール班」があります。ユネスコスクール班では2010年度において、ユネスコスクールの4つの基本分野の一つである「異文化理解」に関連して、「アフリカ理解」という研究テーマに取り組んできました。
そのような研究の一環として、2010年1月には、ユネスコスクール班所属の生徒と教員がアフリカのウガンダを訪れ、現地の孤児たちとの交流を行ったり、開発援助に関連した施設を訪問したりしました。そうした施設の中には、在ウガンダ日本大使館やJICAウガンダ事務所、ネリカ米の普及に力を入れているナムロンゲ農業試験場、「ウガンダの父と呼ばれた日本人」が経営するフェニックス社が含まれます。
本書は、このスタディツアーの報告を中心として、アフリカで働いたことのある元青年海外協力隊員の講話やアフリカ支援に関わってきたJICA関係者の寄稿などをまとめたものです。本書は、ESDに関連して本校ユネスコスクール班が編集・発行した本として3冊目となります。
この本の「まえがき」を以下に掲載しますので、ご参考にしてください。(詳細表示を選択すると表示されます。)

分類 書籍
テーマ 環境問題
異文化理解
著者 (編者)秋田市立秋田商業高等学校 ビジネス実践・ユネスコスクール班
対象 高校生・一般
推薦者
登録日
内容

皆さんはアフリカに対してどのようなイメージを持たれていますか。多発する紛争、HIV/エイズやマラリアなどの感染症、極度の貧困や飢餓などにより、どちらかと言うと負のイメージが先行しているかもしれません。しかしその反面、アフリカには資源が豊富にあり、中国を始めとする外国の企業が次々と進出しています。アフリカの人々は明るくて屈託がなく、人付き合いを非常に大切にするという話も耳にします。
秋田市立秋田商業高等学校ビジネス実践・ユネスコスクール班ではここ数年、A-styleと呼ばれるアフリカ理解のためのプロジェクトに取り組み、アフリカの本当の姿を知ろうと努めてきました。独立行政法人国際協力機構東北支部(JICA東北)と連携しつつ、アフリカでボランティア活動を体験したことのある方々の話を聞いたり、サッカーユニホームなどの支援物資をアフリカに送ったりしてきました。2010年1月には、それまでの学習や支援活動を踏まえて、生徒4名と担当教員2名が東アフリカの内陸国ウガンダを訪問し、現地の子どもたちとの交流や開発援助の現場の視察を行いました。
こうした学習活動により、私たちにはアフリカの本当の姿が少しだけ見えてきました。この本は、ユネコスクール班が2010年度のテーマ「アフリカ理解」に沿って研究・実践してきた内容をまとめたものです。このような取り組みはまた、ユネスコスクールのネットワークで推奨されている4つの基本分野の一つ「異文化理解」に対応するものであり、さらに、世界中の人々や未来世代とのつながりを重視するESD(持続発展教育)の一環でもあります。
読者の皆さんにとって、本書がアフリカをよりよく知る一つのきっかけになれば幸いに思います。途上国の人々と先進国の人々が一つの人類家族の兄弟姉妹としてお互いに学び合い、助け合うという理想的なあり方に近づき、そのようにして国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の憲章に謳われているような真の平和を確立することに向けて、本書が一助となることを切に願います。

出版
発行 アルテ
発売 星雲社
出版年 2010年
税込価格 1,680円
問い合わせ先 〒010-1603 秋田県秋田市新屋勝平台1番1号 秋田市立秋田商業高等学校  ビジネス実践・ユネスコスクール班 大堤直人
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