ユネスコスクールによるESDの実践-教育の新たな可能性を探る-

分類 書籍
テーマ 環境問題
著者 秋田市立秋田商業高等学校 ビジネス実践・ユネスコスクール班(編者)
対象 教員・一般
推薦者
登録日

秋田市立秋田商業高等学校の総合的な学習の時間における校内組織の一つである「ユネスコスクール班」が編集した新刊『ユネスコスクールによるESDの実践──教育の新たな可能性を探る』がアルテより刊行されました。

環境教育、国際理解教育、国連教育科学文化機関(ユネスコ)、ユネスコスクール、ホリスティック教育、スピリチュアリティなどの多様な観点からESDの魅力に迫るとともに、学校におけるESD実践の意義や課題、ESDの視点に立った学習指導について検討し、さらに、ESDをとりかかりとして教育の新たな可能性を模索しています。
本書は、大学等研究者13名による寄稿を収め、ESDについて歴史的、内容的に深く掘り下げた本になっています。また、ESD実践の具体例として、秋田商業高校ユネスコスクール班による取り組みも紹介しています。
本書の目次および執筆者は以下の通りです。

第一章 ESDとは何か
Ⅰ 日本からのESDの提案
阿部 治(立教大学社会学部教授/ESD研究所長)
 Ⅱ 国際理解教育と持続発展教育(ESD)
市瀬智紀(宮城教育大学附属国際理解教育研究センター教授)
 Ⅲ 環境教育とESD
佐藤真久(東京都市大学環境学部准教授)
第二章 ユネスコスクールによるESDの推進
Ⅰ ユネスコの起源とその理念
岩間 浩(岩間教育文化科学研究所主宰)
 Ⅱ ユネスコにおけるESDの国際的取組と展望
佐藤真久(東京都市大学環境学部准教授)
 Ⅲ 民間ユネスコ活動とESD
寺尾明人(日本ユネスコ協会連盟事務局次長兼教育文化部長)
 Ⅳ ESD推進のためのユネスコスクールの役割
米田伸次(元帝塚山学院大学国際理解研究所所長)
第三章 学校におけるESDの実践
Ⅰ ESDの視点に立った学習指導
五島政一(国立教育政策研究所総括研究官)
 Ⅱ 学校における持続可能な発展のための教育の推進
多田孝志(目白大学人間学部教授)
 Ⅲ 為せばなる
太田 直(秋田商業高校ユネスコスクール班担当教員)
第四章 ホリスティック教育とESD
Ⅰ ホリスティック・アプローチとは何か
中川吉晴(同志社大学社会学部教授)
 Ⅱ ESDにおけるホリスティックなアプローチの可能性
成田喜一郎(東京学芸大学大学院教育学研究科教授)
 Ⅲ サステイナビリティと教育
吉田敦彦(大阪府立大学大学院人間社会学研究科教授)
第五章 教育におけるスピリチュアリティ
Ⅰ クリシュナムルティの教育思想
金田卓也(大妻女子大学家政学部教授)
 Ⅱ アリス・ベイリーが伝えた情報とその教育思想
神尾 学(ホリスティック・リーディング研究所代表)
 Ⅲ スピリチュアリティとESD
大堤直人(秋田商業高校ユネスコスクール班担当教員)

この本の「まえがき」と「編者紹介」を以下に掲載しますので、ご参考にしてください。
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内容

【まえがき】

世界の富は著しく偏在しており、先進国では食糧を大量に廃棄している一方、栄養不良の状態にある人は開発途上国を中心に20億人にのぼるとも言われる。また、気候変動をはじめとするあらゆる地球規模の環境問題が顕在化しており、地球全体が持続不可能な状態にある。このような状況を受けて、教育の場では、ユネスコ(国連教育科学文化機関)によりユネスコスクールとして認定された学校を中心に、持続可能な発展の担い手を育む教育、つまりESD(持続発展教育)を実践しようという動きが広がっている。
本書は、ユネスコスクールの一つである秋田商業高校によるESDの実践例を紹介するとともに、ESDとユネスコスクールに関する大学等研究者の専門的知見を集め、日本におけるESDの深化と発展に寄与しようとするものである。この試みは、「国連持続可能な開発のための教育の10年」(2005~2014年)の最終年を来年に控え、一定の意義を持つことが期待される。
本書はさらに、ESDに関連した新しい教育の潮流であるホリスティック教育と、持続可能な社会を築こうとする人間の育成においては欠かせない要素であると思われる「教育におけるスピリチュアリティ」も取り上げる。世界情勢や人間そのものを多面的、総合的、全体的(ホリスティック)にとらえ、すべての人間や動植物とのいのちのつながりを認識し、そうしたいのちの実相(リアリティ)を反映した社会の実現に向けて行動する、精神的な深さと実務能力を兼ね備えた人材が求められている。
ユネスコスクールの世界的なネットワークでは、その活動目的の一つとして「地球規模の諸問題に若者が対処できるような新しい教育内容や手法の開発、発展を目指すこと」を掲げている。本書は、この活動目的に沿って編集されたものでもある。貧困問題や環境問題などの地球的課題は巨大で複雑であるが、「アラブの春」のように世界中の大勢の民衆が目覚めて行動を起こせば、解決できないものではない。持続可能な社会を実際に構築する必要に迫られている現在、本書が間接的な形ながらも、その担い手となる若者の育成に寄与することができれば幸いである。

 

2013年1月
秋田商業高等学校教諭 大堤 直人

【編者紹介】

総合的な学習の時間の校内組織の一つで、生徒20名と教員3名から構成されている(2012年度)。2007年に国際協力課として発足後、『高校生のための国際協力入門』(2008年)を編集、2009年に本校がユネスコスクールに加盟して以降はユネスコスクール班として、『高校生のための国際連合入門』(2009年)、『高校生のためのアフリカ理解入門』(2010年)、『高校生のための地球環境問題入門』(2012年)を編集した(いずれもアルテ刊)。
本校ユネスコスクール班は、「小中学生・市民対象の講座実施と書籍の出版による啓発活動」が評価され、2012年に平成24年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰(環境教育・普及啓発部門)を受賞した。また、本校は2011年に、NPO 法人日本持続発展教育(ESD)推進フォーラムが主催する第2回ESD大賞において高等学校賞を受賞している。
出版 星雲社
発行 アルテ
発売
出版年 2013年
税込価格 2,310円
問い合わせ先 秋田市立秋田商業高等学校 〒010-1603 秋田県秋田市新屋勝平台1番1号 ユネスコスクール班担当 大堤直人
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