本校は、「郷土を愛し,心豊かでたくましく,創造的に生きる児童の育成」を学校教育目標として、ESDを郷土に根ざして学ぶ機会と捉え、ESDの実践を通して郷土の伝統を学び,郷土の将来を考える力の力の育成を目標とした。
具体的には、低学年の生活科,中・高学年の総合的な学習の時間を柱に、①環境に係わる学習、②地域の文化等に係わる学習を行った。
① 環境に係わる活動
1年生「季節のおもちゃ」の学習では,校舎のまわりを散策して児童に季節の変化に気づかせた。そこで見つけたどんぐりや松ぼっくりを使って,おもちゃ作りを楽しむことができた。そこで作ったおもちゃを使って「どんぐり祭り」を開催し,年長さんを迎える会,小学校,中学校の児童生徒に医王山の季節の変化を伝えることができた。
2年生「大きくなあれ,わたしのやさい」の学習では,野菜を育てる楽しさやお世話をする苦労を体験することができた。毎日の水やり,肥料をあげるタイミングに苦労しながら,観察カードにその様子を記録していった。この活動を通し,児童は野菜の生長に喜んだり,枯れていく姿を見て生命のはかなさを感じていた。
5年生は「医王山の薬草」を調べる学習で,自然豊かな医王山地区を散策し,そこで見つけた薬草を使って料理をしたり図鑑を作ったりして,校区の自然の素晴らしさに気づくことができた。
② 地域の文化等に係わる学習
3・4年生は校区の「いやさか踊り」「二俣和紙」の学習を行った。「いやさか踊り」は毎年文化祭で
披露しているので,踊りの由来や種類など意欲を持って調べていた。また,「二俣和紙」では,二俣で採れる原料,地域のきれいな水が和紙の丈夫さの秘密と知り,6年生で行われる卒業証書の紙すき体験を楽しみにしていた。