本校は,ESDを現代社会の課題を自らの問題として,身近なところから課題解決に向けて取り組む,持続可能な社会を創造していく学習活動と捉えた。そして,「未来につなげよう!ふるさと赤崎!」を活動テーマとして,「赤崎のよさ」を伝え,次世代につなげていくことを目標とした。 具体的には,活動の場を地域に求め,①環境に係わる学習活動,②エネルギーに係わる学習活動,③地域の文化遺産に係わる学習活動,④健康・福祉に係わる学習活動を行った。 ① 環境に係る学習活動 「5年生 総合的な学習の時間『わたしたちの町に森を作ろう』」 社会科との関連を図り,森のよさを調べる学習を取り入れた。その後,環境局の方に「自分たちもどんぐりの木で森を作ってほしい」という話をしていただき,どんぐり拾いの活動につなげた。森を作るにはたくさんのどんぐりが必要なので,児童は意欲的にどんぐり拾いをしていた。 集めたどんぐりで,苗木作りを行った後,苗木の世話を行い,卒業後の1年4か月後,渡り鳥を誘導する緑の回廊になることを願って植樹をして,学習が完結する。 ② エネルギーに係わる学習活動 「6年生 総合的な学習の時間『エネルギーと環境』」 本単元は,第一部「現在の日本の発電の様子」,第二部「電気エネルギーを有効に使うために,自分たちにできること」の二部構成で学習を進めた。 また,第一部から第二部への移行をスムーズにするために,電源開発会社と連携し,節電の大切さを呼びかけてもらった。 第二部では,節電に効果がある方法を調べたり,グループで整理・分析をしたりして,節電に効果的な節電方法を考え,全校児童に発信していく予定である。 ③ 地域の伝統文化,文化遺産に係わる学習活動 「3年生 総合的な学習の時間『小石ちょうちん山笠を盛り上げよう』」 学習したことや体験を通して,地域を大切にし,伝統を守りたいという思いを込めて山笠を作成した。当日は自分たちで作った山笠をかつぎ,地域の方々と一緒になって祭りを盛り上げていった。単元終了後の児童の感想からは,「地域の祭りを大切にしていきたい。来年も参加したい。」という,地域の伝統文化を大切にしていきたいという思いが多く見受けられた。 ④ 健康・福祉に係わる学習活動 「4年生 総合的な学習の時間『赤崎小ふれあい大作戦』」 本単元は,地域に住む独り暮らしの高齢者の家を訪問したり,一緒に活動したりすることを通して,高齢者や高齢者を支えるボランティアの方の思いや願いの理解を深め,地域の一員として自分たちにできることを考えることをねらいとしている。「高齢者疑似体験」を取り入れることで,高齢者の体の不自由さを体感し,高齢者の立場に立った関わり方について考えることができるようにした。 これらの活動を通して,児童は,高齢者と関わる楽しさや,これから自分たち にできることを考えることができた。 |