登園は、「笑顔いっぱい二名っ子」を目指す幼稚園像とし、地域の教育力を活かし人との出会いを通して、地域の良さを知り、地域で学んだことを誇れる幼児の育成を進めてきた。 ESDを「地域の中で生き生きと生活する幼児」と捉え、ESDの実践を通して「心豊かでたくましく生きる幼児」の育成を教育目標とした。 具体的には、環境、地域文化・世界遺産学習、食育を柱に、①環境にかかわる活動、②地域や奈良を知る活動、③食育にかかわる活動を行った。 ① 環境にかかわる活動 〈花いっぱいになぁれ〉 地域人と一緒にプランターや花壇に花を植えたことで、園内が華やかになり、地域の方 と「きれいだね。」と言葉を交わしたり、一緒に花を見たりなど親しくかかわることで感謝の気持ちをもつことができた。また、毎日の水やりなどの世話を通して、育てることの大切さを知る機会となった。 〈お花を楽しもう〉 地域の方をゲストティーチャーとして迎え、生け花を教えてもらった。子どもたちは、思い思いに生け花を楽しんだ。生け花を園内作品展に飾り、保護者や地域の方から「きれいに生けたね。」「上手ね。」など褒めてもらい子どもたちの自信に繋がった。 ② 地域や奈良を知る活動 〈地域の文化を知ろう〉 春と秋の年2回、トレドの森に園外保育に行き、隣接する公民館の方からトレドの森の話を聞き、一度は枯れてしまったと思った木が、小さな芽を出し力強く大きくなっているという話に生命の大切さを感じることができた。また、公民館の方と触れ合うことでより地域に関心を持つ機会となった。 〈世界遺産学習〉 地域の方と一緒に、東大寺大仏殿・二月堂・三月堂に遠足に行った。子どもたちは、地域の方に世界遺産について優しく教えてもらい、自分たちが住んでいる奈良に多くの世界遺産があることを知り、奈良に親しみを感じる機会となりました。 ③ 食育にかかわる活動 〈栽培活動を通して〉 サツマイモ・稲などを育て収穫することで、世話をすることの大切さや収穫の喜びを味わ うことができた。子どもたちは、収穫した稲を乾燥させ一粒一粒脱穀することを経験し、お米を食べられるようにするためには、大変な作業があることを知ることができた。そして、収穫したサツマイモやお米を使い、さつま汁・おにぎりをつくり友達と一緒に食べたことで、食べ物への感謝の気持ちを育てることに繋がった。 |